こんにちは! 情報の真偽について考えさせられたネイネイ(@NEYNEYx2)です。
今回は、2016年「罪の声」で第7回山田風太郎賞受賞、週刊文春ミステリーベスト10 2016国内部門で第1位となった、塩田武士さんの『歪んだ波紋』を読みましたので、あらすじや感想・レビューをご紹介します。
テレビ、新聞、雑誌に関わりのある人はもちろんのこと、Twitter、Instagram、YouTube等のSNSを利用している人がこの本を読めば、今の世が抱える問題が見えてくる。
『歪んだ波紋』塩田武士
あらすじ
「誤報」にまつわる5つの物語。新聞、テレビ、週刊誌、ネットメディア—昭和が終わり、平成も終わる。
気づけば私たちは、リアルもフェイクも混じった膨大な情報に囲まれていた。その混沌につけ込み、真実を歪ませて「革命」を企む“わるいやつら”が、この国で蠢いている。
松本清張は「戦争」を背負って昭和を描いた。塩田武士は「情報」を背負い、平成と未来を描く。全日本人必読。背筋も凍る世界が見えてくる。(「BOOKデータベース」より)
おすすめポイント
なにげなく見たり聞いたりしている、ニュースや記事がどのような過程をへだてて世にでているのか感じることができる。
また、その裏で葛藤している現場のリアルな声が聞こえ、多くのビジネスパーソンがそれに共感し、「今後はどうすべきか?」ということを考えさられる作品。
夜討ち朝駆け
「夜討ち」「朝駆け」といった言葉がでてくるのですが、ご存知でしょうか?
この言葉の意味は、新聞記者の方などが取材のために、夜遅く、または朝早くに不意に相手の家に訪問することをいいます。
自分自身はこの言葉を知らなかったので、本書を通してこれが「取材した内容を裏付けるためにおこなわれる」等に使用されいる記者にとって重要なことがらと認識できます。
ウェブメディア
インターネットの普及に伴って、テレビや雑誌からだけだった情報が、今やスマホやパソコンで手軽に閲覧できるようになりました。
そうしたことから、ウェブメディアの問題が多くなってきているように思います。本作品の中でも、ウェブサイトの利点と問題点があげられています。
最近テレビで目にして驚いた内容にこのようなものがありました。イギリスのとある男性が、世界的な口コミサイトを利用して実在していないレストランをランキング1位にしてしまったというニュースです。
実際にこのようなことがあると、ウェブ上での情報の信憑性をでこでユーザーが判断するべきなのか悩みんでしまいますよね。
メディアに求めるもの
近年、テレビや新聞を見る人が減ってきている中、メディアに求めるものが変化してきているのでは?っと訴えています。
自分自身も新聞はとっていませんし、テレビも最近はたまにニュース番組と気になっている作家さんのドラマを見る程度になってきています。かわりに海外ドラマを見る機会が多くなりました。
それって、メディアに求めるものがかわってきたと同時に多様化してきたともいえるのではないでしょうか。当然のことながら、そこにはビジネスの危機とチャンスが転がっているともいえます。
感想・レビュー
本作品のテーマは「誤報」ですが、ここから見えてくる問題は、現代の社会人が抱えている闇が見え隠れしています。
人手不足、残業時間、休日出勤、仕事のスピード、それらを抱えた中で仕事をすれば必ずどこかに歪みがでるのは必然では?っと、本書を読むと感じます。
近年国会でも問題視されている、「長時間労働」や「過労死」の問題。現在、働き方改革が進められている中、確かに会社で働いている時間は減ってきています。
自分が働いていた現場でも10年前に比べると、ここ1~2年は、残業時間は半分ほどになり、帰る時間も平均して2時間ほど早くなっていました。
ただし、求められる仕事の量は変化していないので、むしろ今まで以上にスピード(納期期間)を要求されるのが現場の実態です。時代の流れとともに技術が進歩しているなら問題なく対応できるのですが、ここ数年の伸びは緩やかになっているのが現状です。
本書を読むと、自身が現在抱えている職場での問題を考え、今後の働き方を見つめ直すきっかけになる、そんな作品です。
まとめ
いろいろな媒体で目にする「情報の真偽」を考えさせられた作品でした。
あなたもSNSを使用しているなら、本作品を読んで情報のあり方について考えてみてはどうでしょうか。
それでは、まったです。 (‘◇’)ゞ
コチラの記事もどうぞ
おすすめ記事
コメント