こんにちは! ネイネイ(@NEYNEYx2)です。
宮部みゆきさんの作品で、事件の裏に潜んでいる悪意をあらわにする杉村三郎シリーズ。小泉孝太郎さん主演で『名もなき毒』『ペテロの葬列』がテレビドラマ化もされています。
今回はそんな、宮部みゆきさんの『杉村三郎シリーズ』のあらすじ&おすすめポイントをご紹介します。
まだ、読まれていない本があれば、これを機に読んでみてはいかがでしょうか。
【宮部みゆき】杉村三郎シリーズのあらすじ
『誰か Somebody』『名もなき毒』『ペテロの葬列』『希望荘』『昨日がなければ明日もない』の5作がシリーズ作品。
各作品は関連するものの続編ではなく独立した作品となっているので、どれから読んでも問題はない。ただ、時間にゆとりがあるなら出版順に読むことをおすすめします。
主な登場人物
- 杉村三郎・・・穏やかな性格であり、妻と娘を想いやるよき人。人びとが抱え込んでしまう闇にそっと寄り添いながらも、事件の奥へ入っていってしまうところがある。
『誰か Somebody』
あらすじ
今多コンツェルン広報室で働いている杉村三郎は、事故死した会長の運転手である梶田信夫の娘たちの相談をうける。亡くなった父についての本を出版したいという。姉妹の思いに突き動かされ、平凡とおぼしき梶田の人生をたどっていく。そんな三郎の前に、意外な情景が広がりだす…。
おすすめポイント
財閥の社長令嬢とは知らずに結婚して、義父の会社で肩身の狭い立場にある主人公の杉村三郎。そんな彼が、亡くなった男の半生を探るなかで、平穏と思われた裏にある醜いものを暴きだしていく。三郎が人間味のある人柄であるだけに、真実がより際立ってくる。杉村三郎が相談をうけて奔走していくなかで人間の心の闇にふれ、ちょっぴり後味の悪いイヤミスを味わえる作品。
『名もなき毒』
あらすじ
今多コンツェルン広報室で働くアルバイトの原田いずみは、仕事のできないトラブルメーカーであった。そんな彼女を解雇したのだが、そのことを根に持ち会社に牙を剥いてきた。彼女との連絡窓口となり対処にあたる杉村三郎は、経歴詐称の裏付けをはじめていく。一方で、ちまたでは連続毒殺事件が騒がれていたのだが…。
おすすめポイント
平穏な日常に潜んでいる悪意。人は誰しもが心に毒をたずさえており、それが表にでることで事件へと繋がる。そんな世に蔓延している毒を恐ろしく感じるが、同時にどう向き合っていくのかを考えさせられもする。現代社会のありふれた日常のなかに隠された「毒」を、強いメッセージ性をもち心に刻み込まれる物語。
『ペテロの葬列』
あらすじ
ある日、取材で訪れた帰り道にバスに乗った杉村三郎だが、拳銃を持った老人によるバスジャックされてしまう。人質の乗客にたいして「慰謝料を支払う」と老人は謎の提案をしてきた。その後、事件は3時間というあっけないほどに解決する。しかし、そこから本当の謎がはじまりを告げる…。
おすすめポイント
バスジャック事件からはじまり、社会問題を挟みつつ、会社内でのゴタゴタまでと広がり、次々と悪意が伝染を見せる。それが、緊迫感をともなった雰囲気を醸しだし、読者を物語へと引き込んでいく。人間の本質を抉りだしていく事件に、杉村三郎が寄り添いながら真実を追い求めていく。ほろ苦さが残る読後には、感慨深いものがある。
『希望荘』
あらすじ
妻と離婚して愛娘とも別れ、仕事をなくした杉村三郎は、東京都北区にて私立探偵事務所をはじめた。ある日、亡き父である武藤寛二がほのめかした「昔、人を殺した」ということの真偽を確かめてほしいと依頼がきた。依頼人によると、父親は妻の不倫による離婚ののち、息子と再会するまでに30年という空白の期間があるのだという。調査していった先にある真実が…。
おすすめポイント
財閥という後ろ盾がなくなり、個人でやっていかなくてはいけなくなった杉村三郎。そんな彼が、探偵事務所を設立するきっかけや、3.11の東日本大震災によるできごとが描かれ、どうにか新たな生活をスタートさせる姿にホッとさせられさせられつつも、事件をたぐり寄せてしまう体質は相変わらず健在である。私立探偵として再出発をはかる杉村三郎が、周りの人びとに助けられながら、社会に潜む悪意に対峙していく4つの短編を味わえる。
『昨日がなければ明日もない』
あらすじ
自殺未遂をして入院した27歳の娘の優美と、1ヵ月以上も面会ができずに、メールもつながらないという依頼を受けた。調べるなかで、陰惨な事件があったことを知るが…。(「絶対零度」)姪の結婚式に出席してくれないかと、近所の小崎さんに頼まれた。会場で杉村は、思いもよらないできごとに遭遇することになる…。(「華燭」)29歳の朽田美姫から相談をうけた。子供の命がかかっているというのだ。美姫は16歳で女の子を産んで、次に6歳の男の子は別の男性との間にもうけた。しかも現在は別の彼と暮らしているらしいのだが…。(「昨日がなければ明日もない」)
おすすめポイント
胸を締め付けられるような事件の数々に、心が重くなっていく。しかし、不思議とそんな話に引き込まれてしまう。人の悪意が見え隠れし、一癖ある彼女たちに苦味を感じる。そんな、ちょっと困った女たちに杉村三郎が挑んでいく。
まとめ
どうですか、気になった書籍は見つかりましたか?
この記事を通して、少しでもあなたの読書生活が有意義なものになったら幸いです。
それでは、まったです。 (‘◇’)ゞ
【宮部みゆき】杉村三郎シリーズ まとめ
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