こんにちは! 実は身近にこんな人がいそうで恐ろしい気分のネイネイ(@NEYNEYx2)です。
今回は、「月と蟹」で第144回直木賞受賞。また、5回連続で直木賞の候補の戦後最多記録をもっている、道尾秀介(@michioshusuke)さんの『スケルトン・キー』を読みましたので、あらすじや感想・レビューをご紹介します。
あなたの周りには、表面上は口が達者な人、平然と嘘をつく人、よく自慢話をする人、そんな人がいたら要注意です。 あなとのすぐそばにも本書のようなサイコパスがいるのかも……。
『スケルトン・キー』道尾秀介【あらすじ&概要】
あらすじ
週刊誌記者のスクープ獲得の手伝いをしている僕、坂木錠也。
この仕事を選んだのは、スリルのある環境に身を置いて心拍数を上げることで、自分の狂気を抑え込むことができるからだ。
最近は、まともな状態を保てている。でもある日、児童養護施設でともに育った仲間から電話がかかってきて、日常が変わりはじめた。
これまで必死に守ってきた平穏が、壊れてしまう—僕に近づいてはいけない。殺してしまうから。あなたは死んでしまうから。(「BOOKデータベース」より)
おすすめポイント
著者の切れ味するどいナイフで心をズタズタにされて、初めて「最後まで読めないかも。」って思てしまいました。 でもね、それも著者の仕掛けた策略だったんです。
中盤まで読み進めると、「ん なんか変な感じがする⁉」って、少しずつ違和感に気がつくはずです。そしたらもう、ページをめくる手が止められなくなっちゃうんですよね。
そんな魔力を秘めたストーリー展開になっています。
サイコパス
本書は、サイコパスをテーマに描かれていますが、精神病質者をサイコパスというそうです。
精神病質(せいしんびょうしつ、英: psychopathy、サイコパシー)とは、反社会的人格の一種を意味する心理学用語であり、主に異常心理学や生物学的精神医学などの分野で使われている。その精神病質者をサイコパス(英: psychopath)と呼ぶ。
サイコパスは、良心の異常な欠如、他者に冷淡で共感しない、平然と嘘をつく、行動に対する責任が全く取れない、罪悪感がまったくない、自尊心が過大で自己中心的、口が達者で表面は魅力的なのが主な特徴です。
残忍なイメージが先行するサイコパスですが、本書によると、勇気ある行動や大胆な決断ができることから歴史上の人物や有名人にも多いそうです。
感情
サイコパスの特徴の一つに「恐怖」という感情の欠如があります。 そのせいで、危険にたいする感覚が鈍く、命が危うい場面でも平気な顔をしていられるのです。
そういった意味では、危険な場所で仕事をする人にはいいのかもしれませんね。
まともって何?
「まとも」っていう言葉がでてきますが、これって結構あいまいな言葉ですよね。
犯罪行為をするのはダメですが、車を追い越されたことに腹を立てて、追い抜いた車をあおったあげく暴行を加えるニュースが問題となるなど異常な行動をとる人が後をたちません。
自分の失敗は棚に上げて他人の悪口を陰でいいふらす人だったり、夜遅い時間帯にもかかわらず騒音をまわりにまき散らしたりと、自分自身では悪気がまったくなくおこなっている人がいたりします。
それって果たして、まともっていえるのでしょうか? 案外まともな人っていうのが、少ない時代なのかもしれませんね。
感想・レビュー
題材がサイコパスということから、全体的にはどうしてもダークな印象が強いですが、終盤に向かうにつれて人の温かみ、親の愛情をヒシヒシと感じさせてくれます。
読み終わったときには、清々しく晴れやかな気持ちになれるから不思議です。 きっとそうさせるのは、主人公が大切な大切な何かをみつけだしたからなのかと。
まとめ
普通にみえる人でも、どっかしらおかしな部分を抱えて生活しているものなんだと感じてしまいます。
これを読んだら果たして、あなたは何を感じますかね~
それでは、まったです。 (‘◇’)ゞ
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