こんにちは! 秋が今から待ち遠しいネイネイ(@NEYNEYx2)です。
2015年にTBSで放送されたドラマ「下町ロケット」の大ヒットした、池井戸潤さんのシリーズ作品。 そんなシリーズ最新作の『下町ロケット ゴースト』を読みましたので、あらすじや感想・レビューをご紹介します。
あなたもこの最新作で、池井戸作品に酔いしれてみてはいかがでしょうか。
『下町ロケット ゴースト』池井戸潤
あらすじ
宇宙から人体へ。次なる部隊は大地。佃製作所の新たな戦いの幕が上がる。
倒産の危機や幾多の困難を、社長の佃航平や社員たちの、熱き思いと諦めない姿勢で切り抜けてきた大田区の町工場「佃製作所」。
高い技術に支えられ経営は安定していたかに思えたが、主力であるロケットエンジン用バルブシステムの納入先である帝国重工の業績悪化、大口取引先からの非情な通告、そして、番頭・殿村の父が倒れ、一気に危機に直面する。
ある日、父の代わりに栃木で農作業する殿村のもとを訪れた佃。その光景を眺めているうちに、佃はひとつの秘策を見出だす。
それは、意外な部品の開発だった。ノウハウを求めて伝手を探すうち、佃はベンチャー企業にたどり着く。彼らは佃にとって敵か味方か。
大きな挫折を味わってもなお、前に進もうとする者たちの不屈の闘志とプライドが胸を打つ!大人気シリーズ第三弾!!(「BOOKデータベース」より)
おすすめポイント
佃製作所が経営危機の問題に直面して、経営の大きな転換を迫られる内容で物語は進行していきます。
また、佃製作所の経理経理部長・殿村直弘の父親が倒れて実家の農家を手伝う話も盛り込まれて、本筋との関係性も見どころの一つになっています。
登場人物
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「ものづくり」とは
今作品の題材ともいうべき「ものづくり」で重要なことって果たしてなに?と問われています。
経営側の視点からは、利益をどうだすのか。エンジニア側の視点では、技術を優先するのか、コストを優先するのか。
自分はエンジニアだったこともあり、エンジニア側の視点で本作品を読み進めました。 エンジニアは、自身の技術を駆使して性能を追い求めるところがあります。
この作品ではその部分を「誰のために何を追い求めるのか」また、「その考え方でホントにいいの?」と疑問を投げかけられているように思えます。
サラリーマンは…
殿村親子の会話で、父の「サラリーマンは安定しているだろ」の問いに対しての返答に下記の内容があります。
意に沿わない仕事を命じられ、理不尽に罵られ、嫌われて、疎ましがられても、やめることのできないのがサラリーマンだ。経済的な安定と引き替えに、心の安定や人生の価値を犠牲にして戦ってるんだよ。
(P245より)
まさにその通りです……。ただし、それをよし(しかたがない)とする人もいれば、違う方向性を模索する人も多いと思います。
働き方は必ずしも一つではないし、答えも一つじゃないと考えさせられます。
社会派エンターテインメント
6/15に映画化された「空飛ぶタイヤ」もそうでしたが、池井戸作品は社会派エンターテインメントの要素が多く含まれています。
働いているすべての人が読んでいて、心に突き刺さるモノが多くあります。
自分が今作品で共感した部分は、コチラ(↓)の部分です。
「コンプライアンスを法令遵守と解釈して、法律だけ守ってればいいって考え方だな。だけどそういう会社がいまは一般的なんだよな」
(P282より)
近年なにかとコンプライアンスが企業で問われていますが、実態としては「ルールに反してなければ、何でもOK」っていうのが現実です。
会社が利益を追求するあまりに従業員がないがしろになり、腐っていく人も多いのではないでしょうか。
自分もこれに泣かされ、会社を辞める原因の一つになりました。
感想・レビュー
今回の作品では、一部の問題が解決せずに次回に持ち越しとなっています。前編といってもいいのかもしれません。
というのも、TBSで10月から日曜劇場枠(毎週日曜よる9時~9時54分)に「下町ロケット」の続編が放送決定し、それにあわせるように後編の部分が持ち越しになっている気がします。
それでも物語として後半の弱者が強者にあらがい、絶体絶命の状況をどう乗り越えていこうとする場面はやっぱり面白いし爽快感もあります。 解決しなかった部分に「この後の展開がどうなっていくの⁉」って期待させる展開になっているのも事実です。
次回に期待が持てる、次が楽しみ、といった意味では今回の作品は成功だといえます。
まとめ
10月の「下町ロケット」のテレビシリーズがスタート前に、本作で予習するのもいいかもですね。
次回作の「下町ロケット ヤタガラス」が2018年9月28(金)に発売予定ですので、それまで今後の展開を妄想して楽しんでいま~す。
それでは、まったです。 (‘◇’)ゞ
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