こんにちは! ストーリー展開がまったく予想できなかったネイネイ(@NEYNEYx2)です。
今回は、「アリス殺し」シリーズの著者である、小林泰三(@KOBAYASI_yasumi)さんの『パラレルワールド』を読みましたので、あらすじや感想・レビューをご紹介します。
あなたもこの不可思議な世界を体感してみてはいかがでしょうか。
『パラレルワールド』小林泰三【あらすじ&概要】
あらすじ
若い夫婦と五歳の一人息子が、地震と洪水が重なった大災害に襲われる。
その時、一方の世界ではお父さんが亡くなりお母さんが生き残った。
もう一方の世界ではお母さんが亡くなりお父さんが生き残った。
息子のヒロ君はこの二つの世界を同時に生きていた。
大災害で崩壊した家族を蘇らせるためにヒロ君は…。(「BOOKデータベース」より)
おすすめポイント
第一部は、家族の絆がおりなす温かいストーリー展開で進んでいき、「この本は大災害のお話なのかな」って思います。
しかしながら、第二部になるとそれまでの内容が180度変化し、悪役が登場して大暴れをする別物語に大変身していきます。
独創的な展開に「この後どうなってくのかな?」っと想像が膨らんでしまいます。
パラレルワールド
本書のタイトルにもなっている「パラレルワールド」とは、調べてみると下記のように説明されています。
パラレルワールド(parallel world)とは、ある世界(時空)から分岐し、それに並行して存在する別の世界(時空)を指す。並行世界、並行宇宙、並行時空ともいう。
「異世界(異界)」、「魔界」、「四次元世界」などとは違い、パラレルワールドは我々の宇宙と同一の次元を持つ。SFの世界でのみならず、理論物理学の世界でもその存在の可能性について語られている。
簡単にいうと、今の私たちがいる地球をAとすると、それと同じ地球Bが存在しており、ただし地球Aと地球Bは同じ空間には存在していない。というものです。
津波てんでこ
本書の中に「津波てんでんこ」という言葉がでてきて、意味を下記のように解説しています。
「津波が起きたときのための標語よ。『肉親にも構わずそれぞれが一人で高台へ逃げろ』という意味」
(P25より)
震災や災害にあったときに、人はどうしてもパニックに陥りがちです。
常日頃からそれらを考えて、もしもの時に備えておけば被害も最小限におさえられるってことなのでしょうね。
ちなみに、自分はこの本を読んで始めて「津波てんでんこ」を知りました……。
悪とは
わかりやすい悪役設定の人物が登場しますが、コチラのことも訴えかけています。
人々は自分の正義こそが正しいと思い、他人の正義を悪と呼ぶ。
(P271より)
物事を考えるときの中心には常に自分自身がいて、その考えと近しい人々を正義、遠い考えの人を悪とする、としてしまってることに気づきます。
実は、なにが正義で、なにが悪なのかはホントは凄くむずかしいことなんだなって考えさせられますよね。
感想・レビュー
大災害でおった心の傷を抱えながらも、目の前の問題に家族で立ち向かっていく姿から、多くのモノを学べる作品になっています。
判断力、相手を思う心、成長、幸せのかたち、そんなことを考えながら読み進めると自分自身が苦難にさいなまれたときのヒントになりそうですね。
まとめ
普段とは違った世界観を堪能することができる作品です。
二つの世界が存在する時空に、あなたも足を踏み入れてみてはどうでしょうか。
それでは、まったです。 (‘◇’)ゞ
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