こんにちは! すばてが怪しく思えてしまったネイネイ(@NEYNEYx2)です。
今回は、木村拓哉・長澤まさみ共演で映画化もされた、東野圭吾さんの『マスカレード・ホテル』を読みましたので、あらすじや感想・レビューをご紹介します。
あなたも、この仮面を被った犯人を見破ってみてはいかがでしょうか。
『マスカレード・ホテル』東野圭吾【あらすじ&概要】
あらすじ
都内で3つの殺人事件がおきた。殺人事件現場に残された奇妙な暗号。どうやら次の犯行場所は、一流ホテルの「ホテル・コルテシア東京」と推測された。刑事の新田浩介は、ホテルマンに扮して潜入捜査する。彼の教育係としてフロントクラークの山岸尚美が選ばれ、2人でホテルにあらわれる怪しげな客に向かっていく。
おすすめポイント
犯人についての手掛かりはない。わかっているのは、次に犯行がおこなわれるのが「ホテル・コルテシア東京」ということだけ。
そこで警察がとった作戦が、捜査員をホテルマンとして潜入させることだった。ホテル内でおこる様々なできごとに対処しながら、犯人にせまっていく。
二つの数字
連続殺人事件として警察は動いているが、被害者につながりがなく犯行の手口に共通点はみられない。そんな中で、次の事件がおこるのが「ホテル・コルテシア東京」と特定できたのには、犯行現場に犯人からの共通のメッセージが残されていたからだ。
45.761871
143.803944(P34より)
いっけんすると何を示しているのか、わからない二つの数字である。
第一の犯行現場にも、第二、第三の犯行現場にも似たような二つの数字が残されていたのである。
ホテルマンとしてのルール
刑事の新田浩介は潜入捜査のため、ホテルのフロントクラークに扮することに。
慣れない接客に悪戦苦闘する中、新田の教育指導を担当する山岸尚美にホテルマンとしてのルールを教えられます。
「ルールはお客様が決めるものです。昔のプロ野球に、自分がルールブックだと宣言した審判がいたそうですが、まさにそれです。お客様がルールブックなのです。だからお客様がルール違反を犯すことなどありえないし、私たちはそのルールに従わなければなりません。絶対に」
(P44より)
ホテルに訪れるすべての人が礼儀正しいわけではない。理不尽な要求をしくる客も存在している。いかにわがままな客を相手に不愉快な気持ちにさせずに快適にすごしてもらうのかが、ホテルマンとしての腕のみせどころなのだとか。
仮面を被っている
ホテルにはいろいろな客がやってくる。一癖も二癖もある人ばかりだ。
フロントクラークの山岸尚美が先輩に教わったことにこんなものがあります。
「昔、先輩からこんなふうに教わりました。ホテルに来る人々は、お客様という仮面を被っている、そのことを絶対に忘れてはならない、と」
(P410より)
お客様は、仮面をつけてホテルでの仮面舞踏会を楽しむために来ているのだというのだ。
普段の生活では味わえない体験、癒しを求めて人びとが集まってくる。この仮面舞踏会の場では、様々なトラブルが次から次へと発生していく。だからこそ、この物語は読んでいるものを飽きさせない。
感想・レビュー
読み進めてもなかなか、犯人像が見えてこない。すべての人が犯人のように見え、あやしく思えてくる。そして、すべての人を疑いの目で見る刑事に自身がなったかのように物語に引き込まれていく。
ホテルに訪れる人びとの人間模様、捜査方針への不満や葛藤、ホテルマンとうい仕事の大変さ・難しさ、それらが互いに交差することで、作品にいろどりと深みをだしている。
外見からその人の素顔を見抜くことは、容易でないということにあらためて気づかされる。だからこそ、志を高く持ったプロフェッショナルの存在が必要なのかもしれない。
まとめ
仮面を剥がそうとする刑事と、仮面を尊重するホテルマンという真逆の二人がおりなす物語。
あなたも刑事、ホテルマンそれぞれの立場で犯人をあばいてみてはどうでしょうか。
それでは、まったです。 (‘◇’)ゞ
映画『マスカレード・ホテル』のPV
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