こんにちは! 涙なしでは読むことができなかったネイネイ(@NEYNEYx2)です。
今回は、映画化されるなど大ヒットした、住野よる(@suminoyoruyori)さんのデビュー作品でもある『君の膵臓をたべたい』を読みましたので、あらすじや感想・レビューをご紹介します。
人は誰しもが弱い。その弱い部分を補ってくれるのが、友達であり、家族であり、恋人であると教えてくれる、この作品を読んでみてはどうでしょうか。
『君の膵臓をたべたい』住野よる【あらすじ&概要】
あらすじ
高校生の僕は、病院でたまたま拾った「共病文庫」なる文庫本。それは、クラスメイトである山内桜良が綴っていた秘密の日記帳であった。なかには、彼女が肝臓の病気であり、余命いくばくもないことが記されていて…。
「名前のない僕」と「日常のない彼女」のふたりが紡ぐ、青春小説。
おすすめポイント
同じクラスのサクラの葬式から、過去にさかのぼって展開していきます。
最初に「死」がわかった状態でもあるが、なにげない日常生活を描くことでそれが頭から消えてしまう。
それらが、現実世界での私生活においてあまり意識していない「死」にたいしての考えかたにリンクしているようにも思えた。
「死」を意識している人の方が、残された人生を楽しもうと謳歌する姿が印象に残り、生きるということの大切さを教えられる。
名前のない僕
本書では主人公の名前がちょっと変わった形で表現されています。
ただの僕の想像だから。僕がそう思っているだけ。名前を呼ばれた時に、僕はその人が僕をどう思ってるか想像するのが趣味なんだよ
(P179より)
上記のように主人公が想像した相手からの自分のイメージが、【 】の中に書かれています。
これがあることで、周りの人から思われているイメージと、その変化の過程が楽しめるようにもなっています。
真実か挑戦
主人公とサクラがおこなう、「真実と挑戦」というゲームがあります。
ルールは、トランプから一枚を選んで数字の大きい方が勝ち。真実は、相手の質問に偽りなく答える。挑戦は、相手からの命令を受け入れないといけない……。
友達やカップルで、相手の考えや想いを普段ではなかなか聞けないことを聞き出すツールとして味のある役割をはたしてますね。
共病文庫
「共病文庫」は彼女の遺書のようなもので、日々のできごとで心に残ったことを書き残した日記でもあります。
サクラの感じたこと、想っていることが書かれた、本書で一番大事なアイテムになっています。
現代ではスマホやパソコンが普及しすぎて、「書く」という作業をする機会がめっきり減ってしまったように思います。
なにか伝えたいことがあれば、SNSやメールですものね。共病文庫をみていると手紙や日記で伝えるのもイイかもって思いますね。
感想・レビュー
性格、思考、行動もがまったく違う二人を用いて、「人との関わり」をテーマに描かれています。
人と関わることは難しいこと。傷つくし、苦しい、そして勇気もいる。自分の心の中と違って、相手の心の中はわからないから、怖いと。
でもね、「怖がる必要はないんだよ」って問いている。サクラに出会って大きく変わってしまった、主人公のように。
どんな状況にあっても、つねに前を向いて選択していけば、人生は変えていけると。
彼の選択を見れば、それが悪いものじゃないと思えてしまうから不思議ですよね。
まとめ
切ない切ない物語だけれど、読後には必ず大切な贈りものが心の奥に届く、そんな作品。
あなたもこの本を読んで、サクラからの贈りものをもらってみてはどうでしょうか。
それでは、まったです。 (‘◇’)ゞ
映画『君の膵臓をたべたい』のPV
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