こんにちは! 火はちょっぴり苦手なネイネイ(@NEYNEYx2)です。
今回は、映画「探偵はBARにいる3」オリジナルストーリーのノベライズの刊行もはたしている、森晶麿(@millionmaro)さんの『火刑列島』を読みましたので、あらすじや感想・レビューをご紹介します。
火に魅せられた人々の物語を堪能してみてはいかがでしょうか。
『火刑列島』森晶麿【あらすじ&概要】
あらすじ
現象学者の凪田緒ノ帆は、半年前に自宅の火災で恋人を失った。
まる焦げで発見されたその死体が持っていたスマホのロック画面には、下着姿の謎の女性の画像が残されていた。
突然、緒ノ帆の前に現れた美青年・露木は“予現者”を自称し、「僕が予現したあなたの恋人以外の直近三件の火災事故では、いずれも被害者の男性のスマホにこの女性の画像がありました」といい、事件と女性の関係を一緒に調べようと誘う。
さらに、謎の女性の画像を手がかりに、メグミという名前と、彼女を探す消防士・海老野ホムラが見つかる。
三人は、露木の“予現”する火災とメグミの手がかりを追う旅をはじめた―。(「BOOKデータベース」より)
おすすめポイント
現象学者の緒ノ帆、予現者の露木、消防士のホムラのちょっと風変わりな三人組がおりなすドタバタ劇が楽しめる作品。
難しく考えるような要素はあまりないので、サクサク読み進めていけるのが本作品の良さでもあり魅力でもある。
予現者
予言者は聞いたことあると思いますが、本書にでてくるのは「予現者」でちょっと字が違っています。 ここでいう「予現者」は、火にまつわる現象を予見できることをいっています。
なにやら、ジッポライターの火を見つめることで火と同期することができるのだとか。
夫婦漫才
予現者の露木さんと現象学者の緒ノ帆さんの二人が、コミカルな掛け合いをするのも本作品の見どころでもあります。
「もちろん、今夜動画配信するんですよ。いまの時代は何でも動画です。惚れ直しました?」
「どのポイントで惚れるわけ? しかも惚れ直すって一度惚れてるみたいに言わないで」(P56より)
こんなやりとりが、要所要所にあるので面白おかしく読み進めることができます。
過去の記憶
緒ノ帆さんの幼少期の忘れている過去が大きなポイントになっています。 日本列島を旅をし、火にまつわる事件をめぐる中でしだいに記憶の扉が開かれていく。
そこになにやら、露木の狙いもあるような……。
感想・レビュー
五話からなる物語になっていて、一話につき事件が一つ起こる展開なので、読み手としては非常にわかりやすい構図。
一話進むごとに、緒ノ帆さんの封印された過去や露木さんの思惑が、ちょっとずつ明かされていき真相がわかっていくのも理解がしやすい一つの要因になっています。
笑いの要素とミステリーの要素が、バランス良く配置されているので気楽に読み進めることのできる作品です。
まとめ
三人の面白くも温かみのある珍道中の旅をたのしめる物語でした。
あなたも日常の生活に疲れているなら、この作品で普段の生活から解放させてみてはどうでしょうか。
それでは、まったです。 (‘◇’)ゞ
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