こんにちは! ネイネイ(@NEYNEYx2)です。
寒気を感じるほどの恐怖体験。怖いとわかっていながら、ついつい見てしまうホラー小説。
今回はそんな、背筋をゾクッとさせられる作品の中から『おすすめホラー小説』をご紹介します。
まだ、読まれていない本があれば、これを機に読んでみてはいかがでしょうか。
おすすめホラー小説
『黒い家』貴志祐介
あらすじ
生命保険会社の京都支社で、保険金の支払い査定をおこなっている若槻慎二。あるとき、顧客の家に呼ばれ訪問した先で、子どもが首を吊った状態で亡くなっているのを発見してしまう。
ほどなくして、死亡死亡保険金が請求されたのだが、顧客の態度に不信感をつのらせた若槻は、独自の調査に乗り出していく。しかし、それが悪夢のはじまりになろうとは思ってもいなかった…。
おすすめポイント
保険金をめぐり描かれる人間の怖さ。欲望のためなら手段は選ばずに、躊躇なく実行する人間の恐ろしさがヒシヒシと伝わってくる。また、ひょっとしたら自分の身にこんなトラブルがおきるのでは、と思わせる恐怖感もある。
元保険会社に勤務していた著者ならではの、迫りくる人間の恐さを強烈なまでに心に刻み込まれる作品。
『ぼぎわんが、来る』澤村伊智
あらすじ
幸せな新婚生活をおくっていた田原秀樹。あるとき彼の会社に、とある来訪者があった。それをきっかけに、秀樹の周りで超常現象というほかない怪異なできごとが頻発していた。
怪異から愛する家族を守るため、伝手をたどり比嘉真琴という女性霊媒師をたよることになった秀樹。はたして、迫り来るとてつもなく凶暴な存在から逃れられるのだろうか…。
おすすめポイント
イクメンである田原秀樹の「訪問者」、秀樹の妻である香奈の「所有者」、オカルト・ライターである野崎の「部外者」の3つの章で構成される本作。得体の知れないものが近づいてくる恐怖と緊迫感に、不安を掻きたてられ目が離せなくなっていく。また、視点が変わることで浮かび上がる人間の闇も見どころの一つとなっている。
日常が脅かされる怪異に、恐ろしさと不気味さを堪能しつくすことのできる物語。
『火のないところに煙は』芦沢央
あらすじ
「神楽坂を舞台に怪談を書きませんか」。そんな依頼に作家である「私」は、8年前の凄惨な体験を思い出す。
結婚を考えていた恋人の男性とともに、当たると評判の「神楽坂の母」という占い師をたずねた角田尚子。だが、結婚は不幸になると告げられ、ふたりの関係はギクシャクしていき、ある悲劇が。ある日、仕事でたずさわった交通広告のポスターに奇妙なシミが見つかり…。(「染み」)
おすすめポイント
フィクションをドキュメンタリーのように描かれた本作。あたかも実話かな、と思わせるようなリアルな話に恐怖を覚えつつも、読み進めた先におとずれる仕掛けに背筋が凍りつく。
リアリティのある一つ一つの話に慄きながら、じわじわ迫りくる恐怖にゾッとさせられる。
『首無の如き祟るもの』三津田信三
あらすじ
奥多摩にある媛首村。そこは、かつて首を斬られて亡くなった女の怨霊である淡首様の伝承が残る地でもある。そんな村の秘守家には、13歳になると「十三夜参り」という儀式があった。
その儀式のさなか惨劇ははじまり、さらには10年後にも悲劇がおきていき…。
おすすめポイント
媛首村でおきた2つの未解決事件。巧妙に練りあげられた構成、密室の謎にトリックや叙述にと、仕掛けがふんだんにあり、読者はそれに振り回されながらも存分に楽しめる。また、怪異なその雰囲気もまた本作を盛り上げている。
怪異とミステリーの融合された世界観を堪能しながらも、謎解きを存分に味わうことのできる「刀城言耶」シリーズ第3作目の傑作。
『るんびにの子供』宇佐美まこと
あらすじ
生い茂った草があるため入ることを禁じられた池で、園児たちが水から上がってくる同い年くらいの少女を茫然と眺めていた。のちに、園でも女の子を見かけて…。(「るんびにの子供」)妹を嫌っている姉が、犬の散歩で目にした片方のみの手袋。いつの間にか家に近づいてきて…。(「手袋」)
普段の暮らしにそっと忍び寄ってくる怪異を描いた短編集。
おすすめポイント
日常のなんでもない暮らしなかで、ふとした瞬間に顔をのぞかせる怪異を描いた本作。怪異を描きつつも、人間の心の奥底に潜んでいる闇を浮かび上がらせ、じわじわと恐怖が迫ってくる。
なんでもない生活のなかで、人間の心の隙間に入り込んでくる、じっとりした怖さを味わえる作品集。
『夜市』恒川光太郎
あらすじ
不思議な市場「夜市」では、妖怪たちがさまざまな品物を売っている。そこでは望むものは、なんでも手に入れることができる。幼いころ迷い込んだ夜市にて祐司は、弟と引き換えにして「野球の才能」を手に入れていた。エースとして野球部で活躍するまでに成長した裕司だが、たえず罪悪感に苛まれていた。
再びこの夜市をおとずれた今夜、弟を買い戻すため裕司は、強い意志のもと足を踏み入れていく…。
おすすめポイント
対価と引き換えに、ありとあらゆる物が手に入る「夜市」。日常からふと迷い込んだ別世界は、妖しくも興味をそそられるもので溢れている。それは、誰しもが子どもの頃におとずれた夏祭りのような懐かしさを抱かせ、読み手もいつの間にかその世界観に引き込まれていく。
幻想的でいて美しくも切なくもある雰囲気に、心惹かれ異界にいざなわれてしまう物語。
『リカ』五十嵐貴久
あらすじ
印刷会社に勤める本間隆雄は、家族を愛する42歳の平凡なサラリーマン。軽いノリではじめた「出会い系サイト」で、ひとりの女性と知り合った。「リカ」と名乗る彼女とやり取りをしていたが、次第に常軌を逸した行動が目立ちだしたため、本間は携帯の番号を変えて連絡を断つことに。
しかし、リカの執拗なまでのストーキングに追い詰められていく。周囲の者にまで被害がおよび、本間はリカとの対決を決意するのだが…。
おすすめポイント
異常なまでの手段で追ってくる女性リカ。何をしでかすか分からない彼女が、じわじわ迫りくる不気味さにハラハラさせられる。そんな、現実でもおこりそうなストーカーの恐ろしさが、恐怖感を増幅させていく。
狂気に満ちた1人の女性が、徐々に忍び寄ってくる恐怖に戦慄を覚える作品。
『残穢』小野不由美
あらすじ
小説を生業にしている「私」のもとに、ファンの女性から1通の手紙が届いた。怖い話を募集したところ、その呼びかけに応えたものだった。彼女によれば、マンションでなにかが畳を擦るような音がするというのだ。
興味をそそられた「私」は調査をはじめるが、怪異に悩まされているのは他にもあることが判明していく。浮かび上がってくる事実の数々、その先にまっている真相とは…。
おすすめポイント
ルポルタージュ形式で語られるため、実話のようなリアルさがある本作。派手さはないがジリジリ伝わる恐ろしさに、読後も頭から離れずにあとから恐怖がやってくる。それが本作の特徴であり、厄介なところでもある。
現実と虚構の区別がつきにくい語り口に、自分の周りでも怪異がおきるのでは、と恐怖心が募っていく物語。
『夏と花火と私の死体』乙一
あらすじ
9歳の「わたし」は、夏休みにあっけなく殺されてしまった。幼なじみのあの子によって。「わたし」の死体を巡り、犯人とその兄が隠そうと奔走していく。
幾度となくおとずれる危機に、彼らは大人たちの追及を逃れようと画策していくのだが…。そんな彼らをすぐそばで眺めているのは死体になった「わたし」。
おすすめポイント
死んでしまった「わたし」の視点で、物語が語られていく斬新な本作。いつ死体が発見されてもおかしくないハラハラ感と、子どもであるが故の残酷さが、サスペンス感を増していき読者を飽きさせない。
幼くも恐ろしい子どもたちの夏休みを斬新な語り手によって描かれ、ゾクっとさせられる作品。
『Another』綾辻行人
あらすじ
1998年の春。夜見山北中学校に転校してきた榊原恒一は、3年3組のなにかに怯えているような暗いクラスの雰囲気に違和感を覚えた。左目に眼帯をしている不思議な少女であるミサキ・メイに惹かれていく。しかし、他のクラスメイトは彼女を認識していないようだった。
そんなある日、ある生徒の凄惨な死がおきた。3年3組で一体なにがおきているのか…。
おすすめポイント
なにかがおかしい3年3組。重苦しい空気がただようなか榊原恒一は、少しずつ募っていく違和感に苛まれていく。ついには、理不尽な不幸がおきはじめ、謎が深まるとともに恐怖が襲ってくる。
不思議でいて、おどろおどろしい雰囲気に魅了され、謎の真相を夢中で追いかけてしまう物語。
『リング』鈴木光司
あらすじ
苦悶の表情とともに4人の少年少女たちが、同日の同時刻に亡くなった。姪の死を不審に感じた雑誌記者の浅川は、怪死の真相を調査しはじめた。そして手にしたひとつのビデオテープ。
彼らは、このビデオテープを見た1週間後に死亡している。恐怖と期待が入り交じるなか浅川は、デッキに震える手でビデオテープを差し込んだ。画面に光があらわれ、静かに再生がはじまり…。
おすすめポイント
そのビデオを見たものは1週間後に死ぬという呪いのビデオ。呪いを解くため探っていくミステリー要素に加えて、にじり寄るようなスリルと恐怖に、興味をそそられ目が離せなくなってしまう。
忌まわしいビデオをめぐる謎解きと、迫りくるタイムリミットに、恐怖心を煽られるホラーを堪能できる作品。
まとめ
どうですか、気になった書籍は見つかりましたか?
この記事を通して、少しでもあなたの読書生活が有意義なものになったら幸いです。
それでは、まったです。 (‘◇’)ゞ
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