こんにちは! ネイネイ(@NEYNEYx2)です。
過去の時代背景をモチーフにして描かれたもの、歴史において実在した人物をもとにした小説。
今回はそんな、日本の歴史を感じれる作品の中から『おすすめ歴史・時代小説』をご紹介します。
まだ、読まれていない本があれば、これを機に読んでみてはいかがでしょうか。
おすすめ歴史・時代小説
『村上海賊の娘』和田竜
あらすじ
戦国時代に、その名を轟かせた村上海賊なる者たちがいた。瀬戸内海の島々を拠点とし、勢力をほこっている村上水軍の当主である村上武吉。そんな彼の勇猛さと荒々しさを受け継ぐのは、娘の景である。
ある日、信長により追い込まれた本願寺の窮地を救うため、毛利家から物資の輸送をねがう依頼がとどいた。村上水軍が毛利方に加勢し、陸海の戦いのはじまりを告げていく…。
おすすめポイント
海賊働きを好み、男勝りな性格で腕も立つが、20歳で嫁のもらい手もおらず「醜女」と呼ばれる景。そんな娘が、信長との数年にわたる攻防を続けてきた大坂本願寺との戦いに身を投じていく。両軍入り乱れての合戦では、緊迫感にハラハラさせられながら、戦術の細かな描写も味わえる。
第一次木津川合戦の史実にもとづく、瀬戸内の海賊衆が駆け抜けていく姿に、胸を熱くさせられる歴史小説。
『天地明察』冲方丁
あらすじ
徳川四代将軍家綱の治世。「日本独自の暦」を作るというプロジェクトが立ちあがった。そんな、改暦を遂行するべく選ばれたのは渋川春海。碁打ちに長けた春海は、己の行き方に飽きを感じ、算術や天文観測に生きがいを見いだしていく。天を相手にした、彼の長い長い勝負がはじまる。
おすすめポイント
苦節と挫折を乗り越え、新しい暦を作ることに生涯を捧げていく渋川春海。そんな彼を支える人びとの想いに応えるべく、情熱を傾けていく彼の人柄に、魅せられてしまう。
江戸時代に改暦をなすべく人生をかけた勝負に挑んだひとりの青年の成長物語に、胸を躍らせてくれる時代小説。
『永遠の0』百田尚樹
あらすじ
終戦から60年目の夏。司法試験に落ち続けて人生の目標を失いかけていた佐伯健太郎と、フリーライターである姉の慶子は、第2次世界大戦でゼロ戦のパイロットだった祖父の宮部久蔵のことを調べはじめた。
凄腕でありながら、誰よりも死を恐れ、生きることに執着する戦闘機乗りであることが、元戦友たちの証言からもたらされた。想像とかけ離れた人物像に戸惑いつつも、健太郎たちは長らく封印されていた事実に迫っていくのだが…。
おすすめポイント
ゼロ戦乗りであった祖父の宮部久蔵がたどった足跡を調べる孫の佐伯健太郎。尊い命がいくつも失われた戦争の悲惨さを語りながら、命を大切にする祖父の生きざまには、胸を締め付けられつつも心を揺さぶられる。
凄腕のゼロ戦パイロットである祖父の生涯をとおして、理不尽な時代でありながらも己の信念を貫いた彼の姿に、心を震わされる物語。
『おそろし 三島屋変調百物語事始』
あらすじ
旅籠の娘で17歳のおちかは、ある事情により心を閉ざしていた。そんな彼女は、江戸で袋物屋「三島屋」を営んでいる叔父夫婦のもとで、行儀見習いとして慌ただしく働くことで過去のできごとを意識しないようにしていた。ある日、叔父の伊兵衛は所用のため、このあと訪ねてくる客の応対を任せると、おちかに告げて外出してしまう。客はおちかに、自分にまつわる怪ばなしを語りだした。やがて、江戸中から不思議な話が集まり、聞き役を務めるおちかの心を徐々に溶かしていく…。
おすすめポイント
忘れることのできない悩みや苦しみを抱え、途方に暮れている彼らがそっと胸の内を語りだす。それは、人間の欲や弱さ、運命のいたずらが絡み合いながら紡ぎだされる世界であり、そこに妖しさを感じながらも魅せられてしまう。「百物語」として語られる、不思議でいて切なくもある話が、心に染みわたる作品。
『燃えよ剣』司馬遼太郎
あらすじ
武州多摩のバラガキと呼ばれた、百姓の生まれの土方歳三。里で喧嘩に明け暮れていた彼は、近藤勇、沖田総司らとともに幕府の徴募にまじり京へ向かった。京都守護職御預の名のもと「新選組」を結成する。
副長である土方は、厳しい法度を定めて類まれな手腕を振るいながら、寄せ集めであった新選組を最強の集団へと導いていく。そして、その名を幕末の世に轟かせていくのだが…。
おすすめポイント
幕末の動乱において名を馳せた新選組の副長・土方歳三の生涯を描いた本作。武士に憧れを抱きながら京に上り、喧嘩師としての才に、組織作りや戦略の天性によって新選組を強化していくことに心血を注いでいく。激動の世に翻弄されつつも、己の意思を貫いていく姿に胸を熱くさせる。
田舎のならず者たちが、京の地で成り上がった苛烈なまでに時代を駆け抜けた彼らの生きざまに、誰しもが魅せられてしまう物語。
『じんかん』今村翔吾
あらすじ
天正5年のある夜に、天下統一にひた走る織田信長のもとへ知らせが届いた。忠誠を誓ったはずの松永久秀が、2度目の謀叛を企ていたのだ。そんな事態を前に、主君の憤慨に怯えている伝聞役の狩野又九郎。
しかし、なぜか信長は笑みを浮かべていた。やがて、語りだしたのだ。かつて久秀とともに語り尽くしたときの彼自身の壮絶なまでの人生を…。
おすすめポイント
仕えた主人を殺し、将軍を暗殺し、東大寺の大仏殿を焼き払ったという松永久秀。悪人としてのイメージが先行するが、彼の少年時代を大胆に創作することで、今までにない久秀が浮かび上がってくる。そんな彼に、読み手は魅了されページをめくる手を止められない。
民を想い、民を信じ、己の正義を貫こうとし戦国の世を駆け抜けたひとりの武将に、胸を熱くさせる物語。
『信長の原理』垣根涼介
あらすじ
幼いころ独りでいつも遊び、不思議と苛立ちをおぼえていた織田信長。家督を継いだ信長は、勢力を広げて邁進していくのだが、あるとき奇妙な法則に気づいてしまった。どんなに鍛えた兵たちでも、働きが落ちてくる者が必ず生まれる。その割合は、幼きころに観察した蟻と同じだった。
家臣の愚かさに怒りを抱えながらも信長は、軍事や経済にと世の常識をことごとく覆し、天下統一の目前にまで迫っていた。そして、あの法則が彼に降りかかってくる…。
おすすめポイント
少年時代にアリの行列を観察をすることで、信長はパレートの法則を導きだした。2割が懸命に働き、それに釣られて動く6割、残り2割は怠けている。この原理が信長の組織論に反映され、それに揺れ動かされる家臣の心情がとても感慨深い。
ひとつの原理に気づいた信長が、最強の組織を形成すべく采配をとるさまと、それに翻弄される部下たちに、思わず魅入ってしまう作品。
『八朔の雪 みをつくし料理帖』高田郁
あらすじ
幼いころに両親を水害で亡くし天涯孤独の身となった澪。やがて故郷の大阪をあとにし、江戸で上方料理をだす蕎麦屋「つる家」の料理人として働くことに。大阪と江戸の味の違いに悩まされながらも、天性の味覚をもって試行錯誤をする日々を送っていた。
そんなある日、名の知れた料理屋「登龍楼」が彼女の腕を妬んで、妨害を仕掛けてくるのだが…。
おすすめポイント
孤独の身である澪が、生まれ持った感性と負けん気で料理と向き合い、人びとに笑顔を届けていく。そんな彼女を手助けする人情味あふれる人びとに、思わず涙腺を緩めてしまう。
周囲の人びとに支えられながら、度々おとずれる困難を乗り越えていく彼女の成長に、ほっこりさせられ心温められる物語。
『陽炎ノ辻 居眠り磐音』佐伯泰英
あらすじ
直心影流の達人である坂崎磐音。ある哀しい事件がもとで自藩を離れ、浪人の身となる。江戸深川の長屋で暮らしはじめた磐音は、ふとした縁から両替屋の用心棒として働きだす。
しかし、幕府をも揺るがす大きな陰謀に巻き込まれて、大切なものを守ため彼は立ち向かっていくのだが…。
おすすめポイント
哀しい過去を背負いながらも、穏やかでいて誰にでも優しく、おまけに剣も立つ磐音。彼の人柄と剣を握った姿のギャップに引き寄せられ、いつの間にか魅せられてしまう。また、剣での緊迫する立ち会いも見どころの一つになっている。
悲運を胸に抱えながらも、前をしっかり見据え周りの人びとを剣術で助ける彼の優しき人柄に、心を掴まれてしまう作品。
『蝉しぐれ』藤沢周平
あらすじ
普請組の跡とりである文四郎は、15歳の初夏を迎えていた。清流とゆたかな木立に囲まれた、静かな城下組屋敷。小和田逸平や島崎与之助らとの友情、隣家の娘ふくに抱く淡い恋、そして突如として家を襲う悲運と忍苦。
苛烈な運命に翻弄されながらも、成長してゆく少年藩士が駆け抜けていく。
おすすめポイント
穏やかな日々を過ごしていた文四郎。だが、政変に巻き込まれ父を失い、突如として一変する生活。そんな過酷な現実に向き合いつつ、己の道を邁進する彼の生きざまに感情移入せずにはいられない。
海坂藩に生まれ、悲運に振り回されながらも、ひとりの青年藩士が成長を遂げていく姿に、切なくも心にしみ入る青春物語。
まとめ
どうですか、気になった書籍は見つかりましたか?
この記事を通して、少しでもあなたの読書生活が有意義なものになったら幸いです。
それでは、まったです。 (‘◇’)ゞ
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