こんにちは! ネイネイ(@NEYNEYx2)です。
豊富なキュレーター経験を活かし美術をテーマにしたものや、旅をとおしての出逢いに心を癒される作品。
今回はそんな、原田マハさんの本の中から『おすすめ小説』をジャンル別にてご紹介します。
まだ、読まれていない本があれば、これを機に読んでみてはいかがでしょうか。
原田マハおすすめ小説【ジャンル別】
原田マハさんは、1962年7月14日の東京都小平市の生まれ。
小6から高校卒業までを岡山で過ごしたのち、関西学院大学文学部をへて、早稲田大学第二文学部美術史学専修を卒業する。その後、森美術館設立準備室やニューヨーク近代美術館での勤務をし、2002年よりフリーのキュレーターとなる。
2005年の『カフーを待ちわびて』で第1回日本ラブストーリー大賞を受賞して、小説家デビューしています。また、2013年に『ジヴェルニーの食卓』、2016年に『暗幕のゲルニカ』、2019年に『美しき愚かものたちのタブロー』で直木賞候補にそれぞれ選らばれています。
アート小説
『楽園のカンヴァス』
あらすじ
ニューヨーク近代美術館のキュレーターで、画家アンリ・ルソーの研究家でもあるティム・ブラウンのもとに一通の手紙が届く。秘蔵するルソーの未公開作品を鑑定してもらいたい、というものだった。スイスの大邸宅に向かったティムは、そこで驚くべきものを目にする。
ルソーの大作『夢』とほぼ同じ構図の作品が目の前にある。持ち主は、真贋を正しく判定した者にこの絵を譲ると告げると、手がかりとなる謎の古書を手渡した。ライバルは日本人研究者の早川織絵。ふたりの研究者に与えられた猶予は7日間、はたしてこの絵の正体は…。
おすすめポイント
はからずも、ルソーらしき大作絵画の真贋をすることになったティムと織絵。ひとつの古書をめぐり深まっていく謎に引き寄せられ、その世界観に浸りながらも謎の行方から目が離せなくなる。
若かりし頃のピカソや、無名時代のルソーの人生をとおし、絵にかける情熱と人びとに対する想いを味わいつつ、絵画のもつ魅力に浸ることのできるアートミステリー。
『暗幕のゲルニカ』
あらすじ
2003年のニューヨークの国連本部。イラク空爆の宣言をする米国務長官の後ろにあるはずの「ゲルニカ」のタペストリーが忽然と消えた。ピカソの名画をめぐる陰謀に巻き込まれてしまう、MoMAのキュレーターである八神瑶子。
世紀の画家はその絵になにを託したのか。写真家でピカソの恋人でもあるドラ・マールが過ごした過去と、瑶子が過ごす現代とが交錯し、ひとつの真実へとたどり着く。
おすすめポイント
反戦への強烈なメッセージが込められた一枚の絵めぐり交差する過去と現代。たったひとつの絵画でありながら、多くの人びとに影響を及ぼし、絵画の奥深さを感じさせてくれる。
ピカソが生きたパリと現代のニューヨークを舞台にして、「ゲルニカ」という一つの絵に込められし想いに、絵画のもつ力を感じずにはいられない物語。
『たゆたえども沈まず』
あらすじ
ときは1886年、栄華をきわめたパリの美術界。そんなこの街で、流暢なフランス語をあやつり浮世絵を売っている一人の日本人がいた。その名は、林忠正。そんな彼のもとに、学生時代の後輩である加納重吉がおとずれ、助手として働きはじめた。
その頃、売れない画家のゴッホは、各地をさまよいながらパリにいる画商の弟のテオのもとに転がり込んだ。兄であるゴッホの才能を信じて献身的に支え続けるテオ。そんなふたりの前に忠正たちがあらわれ、ゴッホの運命は大きく動きだす…。
おすすめポイント
弟に支えられて絵を描き続けるゴッホと、そんな兄の才能を信じてサポートする弟テオ。印象派がしのぎを削るパリの街とともに語られる、ふたりの想いと苦悩に胸を締め付けられながらも、彼らの生きざまに魅せられてしまう。
ゴッホとテオ兄弟の絆や画家の生きざま、日本の浮世絵がおよぼした影響にと、印象派がひしめく時代の息吹きを感じさせる物語。
旅小説
『さいはての彼女』
あらすじ
25歳という若さで起業したやり手の女社長である鈴木涼香。すべてが順調かと思われたが結婚とは縁遠く、絶大なる信頼を寄せる秘書が会社を去るという。
傷心のなか一人旅にでることにしたバカンスは、まさかの手違いにより女満別に。しかし、そこでの予想だにしない出逢いに彼女の心は癒されていき…。
おすすめポイント
日常の生活に疲れ、ふと向かった旅先で出会う人びとに心をあらわれていく女性たち。人生に悩んで分岐点に立ったとき、それにどう向き合えばよいかを、旅をとおし教えられているようでもある。
緩やかに移りゆく景色に、新たな出会いをとおし自分を見つめ直していく姿に、心を癒され旅に出かけたくなる作品集。
『旅屋おかえり』
あらすじ
崖っぷちの売れないアラサータレントの「おかえり」こと丘えりか。スポンサー名を間違えて呼んでしまい、テレビの旅番組を打ち切りになった彼女。そんな彼女が新たにはじめたのは、人の代わりに旅をするというものだった。
桜が咲き乱れる秋田県角館へ、依頼人の姪をさがして愛媛県内子町に。彼女は旅のなかで、出会う人びとを笑顔に変えていくのだが…。
おすすめポイント
追い込まれた売れないタレント彼女が、旅にいけない人に代わって代行する「旅屋」を新たにはじめた。旅で出会う人びととのふれあいや、依頼人の想いを感じながら、ひたむきに仕事に向き合う彼女に、思わず涙腺が緩んでしまう。
零細事務所のタレントおかえりが、「旅屋」の仕事をとおして人びとの想いを紡いでいく姿に、心を揺さぶられる物語。
『翼をください』
あらすじ
新聞記者である翔子は、社内の資料室で1939年に初めての世界一周を成し遂げた「ニッポン号」の写真を見つけた。プロジェクトにカメラマンとして参加していた男を追って、翔子はカンザス州アチソンへと飛んだ。
そして、片田舎な町から世界へと羽ばたいていった、ある米国人女性パイロットの軌跡をたどることに…。
おすすめポイント
第二次世界大戦前に、世界一周という空の旅に挑む人たち。世界一周をはじめて成し遂げた「ニッポン号」の影で、飛行中に消息を絶ったアメリカ女性パイロットのエイミー。ただ純粋に空を飛ぶことに夢と情熱を傾けていく若者に心を動かされる。
大戦が迫りつつある時代に、大空に夢を追い求めた人びとの冒険譚に、歴史を感じさせ胸を高鳴らせる物語。
感動小説
『生きるぼくら』
あらすじ
いじめを受けて、引きこもりになった麻生人生。心の支えだった母が突然いなくなり、意を決して蓼科でひとりで暮らす祖母の中村真麻のもとを尋ねることに。
4年ぶりに外へとでた人生。祖母のいる地で待っていたのは、まったく予想しない事態であった…。
おすすめポイント
マーサおばあちゃんのため米作りに挑戦することになった、引きこもりの麻生人生。慣れない農作業に苦戦しながらも、周囲の人びとに温かく支えられ一歩ずつ前へ進んでいく。米作りを通して、自然とともに生きることの大切さを感じさせ、心癒される。
引きこもりだった青年が、蓼科での自然や人びとの繋がりにふれて、もう一度人生を前を向いて歩んでいく姿に、熱いものが込み上げてくる物語。
ドラマ化小説
『本日は、お日柄もよく』
あらすじ
製菓会社の総務部ではたらくOLの二ノ宮こと葉。ひそかに想いをよせた幼なじみの厚志から別の女性と結婚することを告げられ落ち込んでいた。傷心が癒えぬまま出席した厚志の結婚式で、伝説のスピーチライター久遠久美の祝辞に涙が溢れるほど心を揺さぶられた彼女。
やがて、彼女は久美の教えをこうべく弟子入りを直訴し、スピーチライターとして新たな道を歩みだす。そして、思いがけない人物からのスピーチ依頼を受けるのだが…。
おすすめポイント
普通のOLだったひとりの女性が、言葉を紡いでいくスピーチライターに魅せられ、新たな一歩をスタートさせる。言葉を自在に操り、人びとの心に響かせ、ときに人をも動かしてしまう。そんな、言葉の可能性を感じさせながら、こと葉の成長に胸を熱くさせる。
何気ない生活のなかで幾度となくはっする言葉だが、使い方によって人の心を震わせる言葉の力に、明日への活力をわけてもらえる作品。
映画化小説
『カフーを待ちわびて』
あらすじ
沖縄の与那喜島で、雑貨商を営みながら日々ゆったり過ごす友寄明青。そんな彼のもとに、「幸」と名乗る女性から一通の手紙が届いた。それは、明青が旅先の神社で、冗談まじりに書いた「嫁に来ないか」という絵馬を見てのことだった。
彼女は、「もし絵馬の言葉が本当なら、私をあなたのお嫁さんにしてください―。」と伝えてきた。やがて、小さな島でふたりのやさしくも、ちょっぴりせつない恋の物語がはじまり…。
おすすめポイント
旅先でなにげなく書いた絵馬から、南国の離島にお嫁さんがやってきた。雑貨店を営んでいる明青の純粋でいてちょっと不器用な性格と、謎めいた女性との恋愛模様にあたたかさを感じさせる。
緩やかな時間の流れの沖縄の離島で、ひとつの絵馬からはじまった恋に、爽やかな風が駆け抜けていく物語。
『総理の夫』
あらすじ
20××年、42歳という若さで第111代総理大臣に選ばれ、日本初の女性総理となった相馬凛子。鳥類研究家の夫である日和は、妻を支えることを決意する。
率直な物言いと誠実さが共感を呼び、彼女の内閣は国民から高く支持されていた。しかし、その裏で政界のライバルたちが陰謀を企てていた。はたして凛子の理想は叶うのだろうか…。
おすすめポイント
日本ではじめての女性総理となった相馬凛子が、奮闘する日々を夫の視点で語られる本作。財政赤字、税制問題、社会福祉にと課題がのしかかるなか、真摯な姿勢でどんな困難にも挑んでいく。そんな総理を陰ながら支える、ちょっと頼りのない夫の日和が愛おしくもある。
自身の理想に向かって邁進する女性初の総理と、あふれる愛をもって支える夫の姿に、理想とする政治と夫婦愛を感じさせてくれる作品。
『キネマの神様』
あらすじ
突然として大企業を辞めてしまった39歳の娘。その頃、ギャンブルに依存する父が倒れて、多額の借金があることが判明。
ある日、父は情報誌の「映友」に娘の文章を投稿したことで、編集長の目にとまり彼女を採用し、なぜか父の映画ブログをはじめることになった。映画の神様が壊れかけた家族に、救いの手を差しだした。
おすすめポイント
家庭崩壊の危機を迎えてしまった父と娘。無職の娘にギャンブル依存の父、そんなふたりに共通するのが映画をスクリーンで観ること。映画をとおして繋がっていく家族や人びとの想いに魅せられ、映画館に足を運びたくなってしまう。
映画が好きという想いに突き動かされて、紡がれる数々のできごとに、じんわりと心の奥を温めさせられる物語。
まとめ
どうですか、気になった書籍は見つかりましたか?
この記事を通して、少しでもあなたの読書生活が有意義なものになったら幸いです。
それでは、まったです。 (‘◇’)ゞ
原田マハおすすめ小説 まとめ
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