こんにちは! ネイネイ(@NEYNEYx2)です。
東野圭吾さんの作品で、屈指の人気シリーズでもあるガリレオシリーズ。福山雅治主演でドラマや映画化されたシリーズだが、原作の物語は人物像や構成も少しずつ違っている。それらの映像化された作品と小説との違いを味わうのも一つの楽しみです。
今回はそんな、東野圭吾さんの『ガリレオシリーズ』のあらすじ&おすすめポイントをご紹介します。
まだ、読まれていない本があれば、これを機に読んでみてはいかがでしょうか。
【東野圭吾】ガリレオシリーズのあらすじ
ガリレオシリーズは、天才物理学者の湯川学が、大学時代の友人で警視庁捜査一課の刑事である草薙俊平の依頼を受けて、不可解な事件を科学によって解決していく作品です。このシリーズは、各作品は関連するものの続編ではなく独立した作品となっているので、どれから読んでも問題ありません。
読む順番のおすすめ
「ガリレオ」シリーズには、「短編集」と「長編」の2種類が存在しているが、「短編集」はおもに科学的トリック重点をおき、「長編」は科学を駆使したトリックよりも人の心理や情景をメインとし、湯川の事件との交わりで生じる苦悩や葛藤を描いている。これらのことから、個人的には「長編」の作品をおすすめします。
その中でも、シリーズ3作目で第134回直木三十五賞を受賞した『容疑者Xの献身』、シリーズ6作目で映画化された『真夏の方程式』、シリーズ5作目でテレビドラマ化された『聖女の救済』などから読み始めるとガリレオシリーズの魅力が伝わってくるはずです。
『探偵ガリレオ』
あらすじ
火の気もなく炎があがった男、池で拾ったデスマスク、死体の胸に残った奇妙なアザ。捜査一課の草薙俊平が、常識では説明のつかない難事件にぶつかったとき、捜査の突破口を探るべく頼りにしている友人がいた。常識を超えた犯罪と謎に天才科学者の湯川学が挑んでいく、5つの短編集。
おすすめポイント
短編集ということでテンポよくサクッと読める。TVドラマよりも湯川に親しみやすさを感じ、小説との違いも楽しめる。科学トリックの謎を解きのおもしろさと、湯川と草薙の掛け合いが魅力のシリーズ第一弾。
『予知夢』
あらすじ
少女と結ばれる夢を見たと主張する男、殺害された女性を同時刻に別の場所でみた、決まった時間に地震のような揺れがくる家、オカルトのような事件の数々に難航していた。探偵ガリレオこと湯川学が、常識ではありえない事件を論理的に解明していく、5つの短編集。
おすすめポイント
不可解なできごとでも、トリックが存在しており、読者もそれらに挑戦するのだが、解けそうで解けない謎に読み進める手が止められなくなる。オカルトxミステリーに科学が絶妙に融合して、謎解きの爽快さを向上させている作品集。
『容疑者Xの献身』
あらすじ
高校教師である石神は、天才数学者でありながら不遇な生活をおくっていた。娘の美里と2人で暮らす隣人の花岡靖子に秘かな想いを寄せていた。あるとき、前夫である富樫が居場所を特定して訪ねてくるのであった。金を無心し、暴力をふるう富樫に耐えかねて、靖子と美里は殺してしまう。2人の状況を察した石神は、救うために完全犯罪を企てる。しかし、石神と大学時代の親友でもある、天才物理学者の湯川学が、捜査に加わり真相に近づいていくのだが…。
おすすめポイント
天才vs天才の攻防に目が離せないだけでなく、湯浅の親友を思いやり苦悩する姿も見どころである。湯浅が天才と認めた男が企てた完全犯罪、そこに隠された切なくも驚くべき真実に、あふれでる感情を抑えきれない。
『ガリレオの苦悩』
あらすじ
離れの家で火事があり、焼け跡から男の死体がみつかった。焼死かと思われたが、刺殺であることが判明。しかし、離れの家は密室状態であり、凶器も見つからず、種類の検討もつかないでいた。その意外なトリックに湯川学が挑んでいく。「落下る」「操縦る」「密室る」「指標す」「攪乱す」からなる5つの短編集。
おすすめポイント
今作から草薙の部下として登場の新人女性刑事にも要注目。また、「容疑者Xの献身」からつながる話も味わえる。新たにタッグを組んだ女刑事の洞察力が見え隠れするなか、湯川の苦悩する姿もみどころの作品集。
『聖女の救済』
あらすじ
IT会社の社長である真柴義孝が毒殺された。毒物混入の方法は不明。離婚を告げられていた妻の綾音が怪しいとされたが、彼女には鉄壁のアリバイがあった。内海刑事は、独断で湯川学に捜査の協力を依頼するのだが…。
おすすめポイント
湯川に「これは完全犯罪だ」といわしめたスキのない妻。あろうことか容疑者に心惹かれてしまう草薙の恋の行方も気になるところだ。内海刑事の鋭い洞察力、湯川が草薙刑事を信頼している理由があらわになる。2人の刑事が物語にスパイスを加え、湯川のアリバイ崩しに華を添えている。
『真夏の方程式』
あらすじ
夏休みに少年・恭平は、玻璃ヶ浦にある親戚が経営する旅館で過ごすことになった。一方、海底鉱物資源開発の説明会にアドバイザーとして訪れた湯川も、恭平の親戚の旅館に宿泊することになった。翌朝、宿泊客の男の変死体が発見される。当初、堤防から誤って転落したとみられていたのだが。これは事故なのか、殺人なのか。湯川がたどり着いた真実とは…。
おすすめポイント
子ども嫌いのはずの湯川と少年との交流が軸となって描かれ、少年に科学の魅力を伝える姿が新鮮に写る。また、環境保護についての湯川の見解も興味深い。ある人物の一生が歪められるかもしれない事態に、湯川の人間味が見え隠れし、彼の優しさに触れることのできる作品。
『虚像の道化師』
あらすじ
ビル5階にある宗教法人の道場から、信者の男が転落死した。男がなにかから逃れるように窓から勝手に飛び降りたと、その場にいた者たちは証言していた。また、教祖は男に指一本ふれずに、強い念を自分が送って落とたのだと自首をしてくるのだった。念じるだけで、人を死に追いやることができるのか…。(文庫化に伴い、単行本『禁断の魔術』の「透視す」「曲球る」「念波る」の3編を加えて7編に再編集された短編集)
おすすめポイント
科学トリックの謎を解明することに重点をおいたものから、犯行の動機に焦点があてられたものがあり作品の幅を感じさせる。一冊でタイプの違うミステリーを味わい尽くすことのできる作品集。
『禁断の魔術』
あらすじ
湯川がかつて指導した、高校の物理クラブの後輩である古芝伸吾が帝都大に入学してきた。だが、早々に大学を中退してしまう。親代わりでもあった姉が死亡したことが絡んでいたらしい。姉の死には、大物代議士が深く関与していた。愛弟子でもある伸吾の復讐を企んでいることに気づいた湯川は、驚くべき行動にでるのだが…。(文庫化に伴い「猛射つ」を大幅に改稿して長編化され、残りの3編は『虚像の道化師』に収録)
おすすめポイント
湯川と愛弟子の対決の結果が気になる一方で、かつての教え子との人間ドラマも見所となっている。科学をあつかう者の心によって、至高の魔術にも、禁断の魔術にもなることを伝える物語。
『沈黙のパレード』
あらすじ
商店街にある定食屋の看板娘の佐織が行方不明になり、数年後に遺体となって発見された。容疑者である蓮沼は、草薙と因縁があり、かつて、少女殺害事件で無罪となった男だった。だが、今回も証拠不十分で釈放され、町に不穏な空気が漂う。町をあげての秋祭りのパレード当日に遺体が発見される。復讐劇はいかに成し遂げられたのか、湯川が事件解決に乗りだすのだが…。
おすすめポイント
容疑者とされる看板娘の遺族と関係者には鉄壁のアリバイが存在しており、そのアリバイトリックと殺害方法が最大の焦点となっている。二転三転していく謎解きとともに、人情味あふれる町の人びとの想いに温かみを感じる。
『透明な螺旋』
あらすじ
千葉の房総沖で男性の銃殺遺体が発見された。失踪した恋人の行方をたどっていくと、関係者として天才物理学者の名が浮かび上がる。
刑事の草薙は、横須賀の両親のもとに滞在している湯川学を訪ねた。愛する人を守ることは罪なのか、ガリレオシリーズ最大の秘密が明かされる。
おすすめポイント
南房総沖で漂流している、男性の銃殺遺体が見つかる。また、同居する恋人の島内園香が行方不明になっていた。捜査を進めると、意外なところで湯川学と繋がりがあった。
人は歳月のぶんだけ歳をとり、それぞれの人生を歩んでいる。誰しもが様々な人に支えられ、温かさと、哀しみを抱えて生きていることを感じさせる。また、伏線から思いもよらぬ展開となり、ガリレオこと湯川学の隠された過去が明かされるのは感慨深い。
捜査線上に浮かび上がる人びとを繋いでる意外な関係性に、深い愛情と哀しみが心に沁みてくる作品。
まとめ
どうですか、気になった書籍は見つかりましたか?
この記事を通して、少しでもあなたの読書生活が有意義なものになったら幸いです。
それでは、まったです。 (‘◇’)ゞ
【東野圭吾】ガリレオシリーズ まとめ
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