こんにちは! 死について考えさせられたネイネイ(@NEYNEYx2)です。
今回は、米タイム誌が「必読書」と絶賛する、キャレブ・ワイルドさんの『ある葬儀屋の告白』を読みましたので、あらすじや感想・レビューをご紹介します。
死へのイメージはネガティブなものが多いですが、葬儀屋という死にまつわる仕事をなりわいにしてきた者の物語をとおして死とはなにかを学んでみてはいかがでしょうか。
『ある葬儀屋の告白』キャレブ・ワイルド【あらすじ&概要】
あらすじ
生後すぐの赤ん坊、薬物中毒の男、がんと闘病していた少女、大好きだった祖父…
あらゆる形の死に接した葬儀屋がつづる感動と再生の物語。(「BOOKデータベース」より)
おすすめポイント
著者はアメリカでは、有名ブロガーとして知られているそうで、そこに掲載されている内容が元になっているのでしょう。
死という誰にでも訪れる問題にたいして、著者の葬儀屋としての体験から、どうすれば精神的を病まずにいられるのかを読者に語っている。
死を隠す
病院や介護施設から葬儀屋が遺体を運び出すときに、たいていの場合は裏口を使って「死体を隠せ」となるようです。このように遺体を患者から遠ざけると、どうしても死のネガティブなイメージが強くなり、恐怖、不安、悲嘆がより大きくなるのだとか。
まれに正面玄関から堂々と運び出すところもあるのだとか。そのときは、スタッフ全員が仕事の手を止めて総出でお見送りし、死者を讃えて、死をわが身に受け止めるのだそうです。
こうすることで、ネガティブとは反対の意味がでてくるのでは?っとなげかけています。
常套句(じょうとうく)
亡くなった人にいう言葉として、著者はいわないのだそうでうす。
- 「時間が経てば、傷も癒えますよ」
- 「きっと乗り越えられますよ」
- 「いつか、また息子さんに会えますよ」
これらの常套句は、自身の個人的な防衛メカニズムで、いったほうは楽になっても、いわれたほうは楽にならないとしてます。
逆に、著者は下記のように声をかけるのだとか。
- 「私のことはきにしなくていいんです。いつまでも待ちますから」
- 「泣いていてもかまいませんよ」
- 「お辛いでしょうね。お察しします」
沈黙を常套句で埋めるのではなく、沈黙を受け入れるのだと。
美しい人々
本書の中にエリザベス・キューブラー・ロスの言葉として下記の内容があります。
私たちの知っている最も美しい人々は、敗北、苦しみ、葛藤、喪失を知り、どん底から這い上がる道を見出した人々だ。そうした人々は感謝の念、感受性、生の理解をもっていて、それらが彼らを共感と優しさと深い愛情で満たしている。美しい人々は自然発生するわけではないのだ。
(P190より)
美しい人々は、あがきの中から生まれるといっています。
周りから輝いている人こそ挫折を味わって、もがき苦しみながらも、そこから抜け出した人が、強くて魅力的なんだと教えてくれる。
感想・レビュー
著者は、鬱状態や同情心が失われていく現象に苦しめられ、いつ自傷もしくは自殺してもおかしくない状態だったのだとか。
それらを克服できたおこないや考え方は、日本人である我々にも共通するとことがあり、学んで実践するべき内容が記されている。
また、エピローグに書かれている本書で学べる内容をまとめた「10の告白」も大変勉強になりますね。
まとめ
死とどのように向き合えばよいかを、葬儀屋という職業の経験から導き出した物語。
仕事や勉強の疲れから鬱状態になりかけているなら、この本を手に取ってみてはどうでしょうか。
それでは、まったです。 (‘◇’)ゞ
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