こんにちは! ネイネイ(@NEYNEYx2)です。
「学生アリス」と「火村英生」のシリーズが人気を博しており、和製エラリー・クイーンと称される作家。
今回はそんな、有栖川有栖さんの本の中から『おすすめ小説』をシリーズ別にてご紹介します。
まだ、読まれていない本があれば、これを機に読んでみてはいかがでしょうか。
有栖川有栖おすすめ小説【シリーズ別】
有栖川有栖さんは、1959年4月26日生まれの大阪府出身。
同志社大学法学部を卒業し、1984年に第30回江戸川乱歩賞に応募するも落選する。その後1989年に、江戸川乱歩賞に投稿した『月光ゲーム Yの悲劇’88』が編集者の目に止まり、小説家としてデビューすることに。
論理的な推理で、読者にフェアであることを重視し、犯人探しを愉しめる作風になっている。また、エラリー・クイーンの影響を受けて、「読者への挑戦」が添えられた作品が多い。
江神二郎が探偵役の「学生アリス」シリーズと、火村英生が探偵役の「火村英生」シリーズの2つが人気で、ワトソン役として有栖川有栖がどちらにも登場している。
「学生アリス」シリーズ(江神二郎シリーズ)
『月光ゲーム』『孤島パズル』『双頭の悪魔』『女王国の城』『江神二郎の洞察』の5作がシリーズ作品。
『月光ゲーム Yの悲劇’88』
あらすじ
夏合宿のため、矢吹山のキャンプ場をおとずれた英都大学の推理小説研究会のメンバーたち。だが、彼らを予想だにしない事態が待ち受けていた。
矢吹山が噴火し、たまたま一緒になった3グループの学生たちは、一瞬にして陸の孤島となったキャンプ場に閉じ込められてしまう。そんな極限のなかで、月の魔力に魅入られたかのような殺人鬼があらわれ…。
おすすめポイント
夏合宿におとずれた矢吹山が突如として噴火。下山ができずにいる緊迫した状況で、連続殺人がおきてしまう。閉ざされたキャンプ場で繰り返される殺人に緊迫感を感じながら、ダイイングメッセージに興味をそそられ、犯人が誰なのかを夢中で追いかけてしまう。
閉ざされた空間でおきる事件に、本格ミステリーの要素がたっぷり詰め込まれワクワクが止まらない、「学生アリスシリーズ」の1作目。
『双頭の悪魔』
あらすじ
四国の山奥にある芸術家たちが創作に打ちこむ村にいったまま戻らないマリア。救援に向かう英都大学推理研たちは、大雨のなか木更村への潜入を試みる。江神二郎は運よく再会できたが、ほどなく濁流により橋が落ちてしまい交通が遮断された。
川の両側に分けられた木更村の江神とマリア、夏森村のアリスたち。やがて、それぞれが殺人事件に巻き込まれていき、各々が真相を解き明かすことに…。
おすすめポイント
大雨によって分断され、双方の村でおきる事件。2つの視点で交互に語られる別々の事件のゆくえが気になりながら、読者に突きつけられる3度の挑戦状にワクワクが止まらなくなっていく。700ページという長さだが、飽きさせさせない展開に魅せられてしまう。
橋の落ちた川を挟んだ2つの村でおきる事件に、犯人当てを心ゆくまで愉しめる「学生アリスシリーズ」3作目。
「国名」シリーズ
『ロシア紅茶の謎』『スウェーデン館の謎』『ブラジル蝶の謎』『英国庭園の謎』『ペルシャ猫の謎』『マレー鉄道の謎』『スイス時計の謎』『モロッコ水晶の謎』『インド倶楽部の謎』『カナダ金貨の謎』の10作がシリーズ作品。
『ロシア紅茶の謎』
あらすじ
古びたアパートの管理人が殺害された。彼が記した日記によると、夜に屋根裏を徘徊して他人の生活を覗き見していたというが…。(「屋根裏の散歩者」)パーティーのさなか作詞家の男が中毒死した。彼の紅茶からは青酸カリが検出されたが、どうやって毒を?(「ロシア紅茶の謎」)
犯罪臨床学者・火村英生とミステリ作家・有栖川有栖のコンビが、6つの謎に挑む「国名シリーズ」第1弾。
おすすめポイント
火村英生と有栖川有栖のコンビによる掛け合いをながめながら、暗号、密室、読者への挑戦状にと、趣向を凝らした謎解きを堪能することができ、本格ミステリーの醍醐味を味わえる。
残された不思議な暗号、消えた殺人犯に、トリックにと、謎解きを心ゆくまで愉しめる作品集。
『スイス時計の謎』
あらすじ
2年に1度開かれていた同窓会「リユニオン」の当日、メンバーのひとりが殺された。そして、被害者のはめていたスイス製の腕時計がなくなっていた。火村の論理的な推理に「犯人」が最後に明かした「動機」とは。
表題作のはか、謎解きの愉しさを存分に堪能できる4つの短編集。国名シリーズ第7弾。
おすすめポイント
犯人は被害者からなぜ腕時計を奪ったのか、という点からロジカルに推理をし犯人に迫っていく。アリスと火村の軽妙なやりとりを味わいながら、ダイイング・メッセージ、首のない死体、密室ものにと、バラエティに富んだ謎解きを心ゆくまで堪能できる。
ロジカルに展開される推理に、本格ミステリーの醍醐味とおもしろさを愉しめる、国名シリーズ7作目。
「火村英生」シリーズ(作家アリスシリーズ)
『46番目の密室』『ダリの繭』『海のある奈良に死す』『朱色の研究』『暗い宿』『絶叫城殺人事件』『白い兎が逃げる』『乱鴉の島』『妃は船を沈める』『火村英生に捧げる犯罪』『長い廊下がある家』『高原のフーダニット』『菩提樹荘の殺人』『臨床犯罪学者・火村英生の推理 密室の研究』『臨床犯罪学者・火村英生の推理 暗号の研究』『臨床犯罪学者・火村英生の推理 アリバイの研究』『怪しい店』『鍵の掛かった男』『狩人の悪夢』の19作と、国名シリーズをあわせたシリーズ作品。
『46番目の密室』
あらすじ
クリスマスイブに、アリスと犯罪学者の火村英生のふたりは、推理小説の巨匠である真壁聖一の北軽井沢にある別荘でおこなわれるパーティに招待された。
「日本のディクスン・カー」と呼ばれる真壁は、46番目の次の作品で密室ものを最後にすると宣言した。だが、地下の書庫で暖炉に上半身を突っ込んだ状態で、真壁が殺されているのが発見された。しかも、部屋には内側からカギがかかっていて…。
おすすめポイント
推理作家アリスと臨床犯罪学者の火村英生のコンビが、密室でおきた不可解な事件に挑んでいく本作。複雑に絡み合った糸を、得られた情報から一つ一つ論理的に解いていく。読者も彼らとともに手がかりをもとに、推理に夢中になりながら読み進めることになる。また、アリスと火村のユーモアと皮肉が効いた2人の掛け合いも一つの見どころになっている。
斎藤工と窪田正孝でテレビドラマ化された「火村シリーズ」第1作目、王道の本格ミステリーを心ゆくまで愉しむことのできる物語。
『鍵の掛かった男』
あらすじ
大阪の小さなホテル「銀星ホテル」で、一人の男・梨田稔(69)が死んだ。警察は自殺と断定した。ところが、女流作家の景浦浪子は、これに納得できずにいた。梨田は、スイートルームに5年以上にわたり住み続け、周囲にも愛されており2億円以上の預金まであった。
影浦は、ミステリ作家の有栖川有栖と、その友人の犯罪社会学者の火村英生に、死の謎の解明を依頼した。だが、梨田はまったく身寄りがないうえ、これまでの来歴に関する手がかりもほとんどなく、調査は難航する。彼の人生はまるで「鍵の掛かった」としか言いようがない。有栖と火村がたどり着いた真相とは…。
おすすめポイント
大阪の中之島にある小さなホテルで、自殺と思われる老人の死体が発見された。その死の真相に、アリスと火村のコンビが挑む。彼の死は、はたして自殺なのか他殺なのか。少しずつ解き明かされていく鍵の掛かった男の半生に、魅せられていく。
謎の死をとげた老人の壮絶な一生を追いかけながら、些細なことで人生はかわってしまうことに、味わい深さを感じさせる作品。
『狩人の悪夢』
あらすじ
人気ホラー作家の白布施と対談することになった、ミステリ作家の有栖川有栖。京都の亀岡にある彼の家には、眠ると必ず悪夢を見てしまう部屋があるという。
だがアリスが部屋に泊まった翌日に、かつて白布施のアシスタントが住んでいた「獏ハウス」と呼ばれる家で、右手首のない女性の死体が発見されて…。
おすすめポイント
人気ホラー作家に誘われ、眠ると悪夢を見るという部屋を訪問したアリスが殺人事件に巻き込まれていく。不可解な要素を一つずつ検証し、犯行可能な人物をあぶり出していく火村とアリス。犯人探しの緊迫感にハラハラさせられながら、謎解きに惹きつけられる。
必ず悪夢を見るという部屋がある「夢守荘」を舞台に、火村とアリスが難事件に挑んでいく姿と、2人のなんとも言えぬ距離感に感慨深いものがある物語。
「ソラ」シリーズ(空閑純シリーズ)
『闇の喇叭』『真夜中の探偵』『論理爆弾』の3作がシリーズ作品。
『闇の喇叭』
あらすじ
ときは平世21年。探偵行為を禁止する法律が成立し、探偵狩りがおこなわれている現代。女子高生の空閑純は、かつて名探偵として知られていた両親に育てられたが、母親はある事件を追うなかで行方不明となっていた。
母の故郷である奧多岐野に父とともに移住し、母の帰りを待っていた。だがそこで、身元不明の他殺死体が発見されて…。
おすすめポイント
第2次大戦後、南北に分断され北海道が独立し、探偵行為が禁止されたパラレルワールドの日本。ディストピア感ただよう中で、女子高生のソラは殺人事件に巻き込まれていく。息苦しい日々のなか、苦難に抗いながら成長していくソラの後ろ姿をそっと追いかけてしまう。
陰鬱でいて生きづらい世界で、少年少女たちが織りなす青春に、惹きつけられていく物語。
まとめ
どうですか、気になった書籍は見つかりましたか?
この記事を通して、少しでもあなたの読書生活が有意義なものになったら幸いです。
それでは、まったです。 (‘◇’)ゞ
有栖川有栖おすすめ小説 まとめ
「学生アリス」シリーズ | 「国名」シリーズ | 「火村英生」シリーズ | 「ソラ」シリーズ | ||||
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