こんにちは! ネイネイ(@NEYNEYx2)です。
今回は、宝島社より発行されている『このミステリーがすごい!2023年版』の国内編&海外編のあらすじをご紹介します。
まだ、読まれていない本があれば、これを機に読んでみてはいかがでしょうか。
【歴代リンク】このミステリーがすごい!
年代別 一覧 |
---|
2023年2022年2021年2020年 |
2019年2018年2017年2016年2015年2014年2013年2012年2011年2010年 |
2009年2008年2007年2006年2005年2004年2003年2002年2001年2000年 |
1999年1998年1997年1996年1995年1994年1993年1992年1991年 |
1989年1988年 |
このミステリーがすごい!2023年版のあらすじ紹介【国内編&海外編】
対象作品
2021年11月~2022年10月の作品が対象
国内編
国内編
9位『リバー』奥田英朗
あらすじ
群馬県桐生市と、栃木県足利市の河川敷で若い女性の死体が相次いで発見された。その手口は、10年前の未解決の連続殺人事件と酷似しており、街中を凍りつかせる。
両県警は過去の教訓から、異例ともいえる共同捜査をはじめた。かつて容疑をかけられた者や、取り調べを担当した元刑事への再捜査を進めていく。同一犯か、それとも模倣犯か、人間の業と情が交差する群像劇から目が離せなくなる犯罪小説。
おすすめポイント
渡良瀬川の河川敷で、若い女性の死体が連続して発見された。ふたつの遺体には、10年前の未解決事件と似た手口であったため刑事たちに動揺が広がる中で、群馬県と栃木県での共同捜査がただちに開始される。
かつて容疑をかけられた者、取り調べを担当した元刑事、10年前に娘を殺された父親にと、さまざまな人物の視点で描かれ深みを感じさせる群像ドラマに魅せられてしまう物語。
9位『地図と拳』小川哲
あらすじ
日本からの密偵とともに満洲に渡った通訳の細川。ロシアの鉄道網拡大のために派遣された神父クラスニコフ。修行に精を出すことで力を蓄えていった孫悟空。地図に魅了され存在しない島を求めて海を渡った須野……。
満洲の名もない都市で繰り広げられる、男たちの苛烈なまでの生きざま。日露戦争から第二次世界大戦までの半世紀を描いた歴史×空想小説。
8位『大鞠家殺人事件』芦辺拓
あらすじ
大阪商人の文化の中心地として、古くから栄華を極めた船場。戦下の昭和18年、陸軍小将の娘である中久世美禰子は、化粧品事業で富をえていた大鞠家の長男に嫁いだ。
しかし、夫の多一郎は軍医として上海に出征してしまい、美禰子は船場で、一癖も二癖もある大鞠家の人たちと一つ屋根の下で暮らすことに。やがて、彼女は一族に降りかかる惨劇に巻き込まれ…。
7位『同志少女よ、敵を撃て』逢坂冬馬
あらすじ
独ソ戦が激しさを増した1942年。18歳の少女セラフィマは、モスクワ近郊の村に母とともに狩りをして暮らしていた。ある日、ドイツ軍によって襲撃され村人たちは惨殺されてしまう。
ソビエト赤軍の女性兵士に救われた少女セラフィマは、復讐することを胸に秘め訓練を重ねていく。やがて、独ソ戦の分岐点となるスターリングラードの前線へと向かうのだが…。
おすすめポイント
ドイツ軍に母を殺された少女セラフィマは、同じような境遇の女たちが集められた訓練学校で、復讐のため経験を積んでいく。戦争の悲惨さを投げかけつつ、そのなかで懸命に生きる人びとの心情やおこないに、惹きつけられ一気読みされられる。
女性だけの狙撃小隊に配属された少女が、独ソ戦の過酷な状況のなかで葛藤しながらも、どう生きていくのかを描いた心を揺さぶられる物語。
6位『爆発物処理班の遭遇したスピン』佐藤究
あらすじ
鹿児島市の小学校に、爆破予告が入った。直ちに現場に向かった爆発物処理班が、無事に処理を終えたかに見えたのだが、突如として爆発してしまう。さらには、同じ爆弾が沖縄の米軍基地にも仕掛けられていることがわかった。
SF風の作品から、犯罪小説など、著者の幅広い作風を堪能できる表題作を含む8編からなる短編集。
5位『プリンシパル』長浦京
あらすじ
1945年の東京。暴力組織の四代目水嶽本家の一人娘として生まれた綾女は、父に反発して教師となっていた。ところが、終戦の夜に父が病死。後継者である兄たちが戦地から帰還するまでの間、「代行」役となることに。
大物議員が巡らす陥穽に、利権を狙うGHQの暗躍、勢力拡大を目論む極道者たちの瘴気。綾女が辿る、鮮血に彩られた闘争のすえに、漆黒のクライマックスへと突き進んでいく…。
おすすめポイント
戦後まもない東京で、関東最大級の暴力組織の代行をすることになった綾女。政治家やGHQが暗躍するなか、極道たちの抗争にどっぷりと浸かっていく。
ヤクザの娘として生まれ嫌っていたはずの家業で、手段を問わないやり方で勢力を拡大していく。権力と暴力に魅せられた、血みどろなダークヒロインが疾走する姿に圧倒されてしまう作品。
4位『方舟』夕木春央
あらすじ
大学時代のサークルの仲間たちと従兄ともに山奥の地下建築をおとずれた柊一。きのこ狩りで迷っていた3人家族も合流することになり、地下建築の中で一夜を過ごすことになる。
そんな中、夜明けに発生した地震によって、扉が岩でふさがれてしまう。さらには、地盤に異変があり、水が流入しはじめて、およそ1週間で水没する。そんなとき、殺人事件がおこってしまい…。
おすすめポイント
地震によって地下建築に閉じ込めらた10人は、水没によるタイムリミット前に脱出方法を探っていくクローズドサークルもの。そんな密閉された空間で殺人事件がおき、お互いを疑いながら犯人探しと謎解きを迫られる。
疑心暗鬼になった者たちの息苦しさと、タイムリミットが迫ってくる緊迫感が伝わってくる。推理を重ねていき少しずつ真実に近づいていく展開と、その先に待ち受けている真相に驚きを隠せない作品。
3位『捜査線上の夕映え』有栖川有栖
あらすじ
一見すると、ありふれた殺人事件のはずだった。大阪のマンションで、鈍器で殴り殺された男性が発見された。凶器は現場で見つかっている。死体は、クローゼットに置かれたスーツケースに詰め込まれていた。
異性関係のトラブルや金銭の貸し借りなど、複数の容疑者が浮上する。だが、アリバイが証明され、なかなか犯人を特定できずにいたのだが…。
おすすめポイント
どこにでもある事件だったはずが、防犯カメラやアリバイなどから捜査は行き詰まりかけていた。そこで、捜査本部は火村にアドバイスをもらおうとするのだが…。
容疑者が浮かび上がっても、なかなか真相にたどり着けずにいたが、後半になり雰囲気が一変する展開はさすがである。謎解きもさることながら、火村とアリスの掛け合いや、旅の情景が目に浮かんでくるエモーショナルな作品。
2位『名探偵のいけにえ』白井智之
あらすじ
数々の奇跡をおこすジム・ジョーデンを教祖とする、新興宗教の信者たちが暮らす南米の集落。調査に行ったまま戻らない助手の有森りり子を心配して、探偵の大塒宗は教団の本拠地へと向かった。
だが、向かった先で調査員たちが一人また一人と不審な死を遂げていく。人の仕業には思えない状況での殺人であるが、病気も怪我も存在せず、失われた四肢さえ蘇ると「奇蹟」を信じている人たちがいる中で、はたして事件の真相を追求することができるのか…。
おすすめポイント
新興宗教の調査に赴いて戻らない助手を心配して、怪しい噂が絶えないジョーデンタウンへと向かった私立探偵の大塒。そこで彼が遭遇するのは、奇妙すぎる殺人事件の数々だった。
奇蹟を信じる信者たちがいる集落で、次々と巻き起こる不審死。奇蹟を信じる人たちに、私立探偵の大塒はロジカルな推理を繰り広げていく。実際の事件をモチーフにし、多重解決ものを利用した構成や、細部に散りばめられた推理に必要な手がかりには目を見張るものがある作品。
1位『爆弾』呉勝浩
あらすじ
ある夜、たわいない傷害事件で、スズキタゴサクという冴えない中年男が捕まった。ただの酔っ払いが暴れただけと見くびっていた警察だが、スズキは取調べのさなかに「十時に秋葉原で爆発がある」と予言した。
当初、警察も相手にしていなかったが、スズキの予言どおりに爆発が発生する。状況が一変するなかで、スズキは「ここから三度、次は一時間後に爆発します」と予言を続ける。はたして、警察は爆発を止めることができるのか…。
おすすめポイント
冴えない見た目のスズキタゴサクという男が捕まり、取り調べ中に都内で発生する「爆弾」を予告。やがて、スズキと警察による頭脳戦へと発展していく。
スズキの狙いが何なのかが気になりつつも、迫りくる爆発のタイムリミットから目が離せなくなってしまう。今の日本でも起こってしまいそうな事件に惹きつけられ、読み手の心の奥底をえぐりながら考えさせられる物語である。
海外編
海外編
10位『魔王の島』ジェローム・ルブリ
あらすじ
祖母の訃報を受けて、不穏な気配が漂った孤島に渡る女性記者サンドリーヌ。本土への船が到着するまで島で過ごしていた彼女は、やがてこの島に満ちている不吉な影に気づきはじめた。
ここには忌まわしい過去が隠されている。そして、若き日の祖母の日記にも「魔王」という謎の存在があり…。
9位『スクイズ・プレー』ポール・ベンジャミン
あらすじ
私立探偵マックス・クラインのもとに、元メジャーリーガーのチャップマンからの依頼が届いた。選手として人気絶頂のときに交通事故で片足片脚を失い、今は議員候補となった彼に脅迫状が送られてきたのだ。
殺意をほのめかす文面から、過去の事故にまで疑念をもったマックスは、人間関係の底知れない深淵へと足を踏み入れていくことになり…。
8位『彼は彼女の顔が見えない』アリス・フィーニー
あらすじ
カウンセラーの助言により、夫婦関係を改善するためスコットランドへ旅行に出かけたアダムとアメリア。ふたりで滞在することになったのは、泊まれるように改築された古いチャペル。
しかし、そこで奇妙なことが続発する。やがて、猛吹雪によって身動きがとれなくなってしまい…。
7位『ロンドン・アイの謎』シヴォーン・ダウド
あらすじ
巨大な観覧車ロンドン・アイに乗るため出かけた、12歳のテッド、姉といとこのサリム。見知らぬ男からチケットを1枚もらったので、サリムは大勢の乗客とともに観覧車のカプセルに乗り込こんだ。
しかし、一周して戻ってきた乗客の中にサムリの姿はなかった。閉ざされた観覧車から、どうやって消えたのか?大人顔負けの論理を駆使しながら、少年テッドが謎解きをするが…。
6位『黒き荒野の果て』S・A コスビー
あらすじ
ヴァージニア州の町で自動車修理工場を営んでいるボーレガード。裏社会の伝説として語り継がれるドライバーだった彼は、足を洗い家族と平穏な暮らしを送っていた。
だが、工場の経営がうまくいかず借金まみれとなり、金策に奔走するはめに。そして、昔の仲間が持ちかけてきた宝石店強盗の運転役をするのだが、いつの間にかギャングの抗争に巻き込まれて…。
5位『優等生は探偵に向かない』ホリー・ジャクソン
あらすじ
もうすぐ18歳になる高校生のヒップは、友人から失踪した兄ジェイミーの行方を探してほしいと頼まれた。事件性がないと判断した警察は取り合ってくれず、ピップは関係者へのインタビューやSNSなどの情報をもとに、失踪時の足取りを探っていく。
やがて、ピップの鋭い推理によって、単純だと思えた事件の恐るべき真相がわかり…。
おすすめポイント
友人の兄ジェイミーが失踪して、相談を持ちかけられた高校生の少女ヒップ。よくある家出だと思って取り合わない警察を尻目に、彼女は周囲への取材とSNSを駆使して、ジェイミーの行動を追っていく。
前の事件での傷が癒えぬまま友人の頼みを引き受けるピップだが、失踪者の命や家族への配慮など、重くるしい雰囲気のなかでも、突き進んでいく彼女の姿に惹きつけられてしまう物語。
4位『名探偵と海の悪魔』スチュアート・タートン
あらすじ
ときは17世紀、インドネシアのバタヴィアからオランダへ向かう帆船ザーンダム号。そんな船に乗ろうとしていた名探偵サミー・ピップスと助手アレントたちに、血染めの包帯男が「船は呪われ、乗客は破滅する」と予言する。
その後、男は炎に包まれて死んだ。そして、帆に悪魔〈トム翁〉の印が黒々と浮かび上がりったりと、怪事件が次々とまきおこる。元兵士の助手アレントは、総督夫人サラの手助けのもと捜査をはじめるのだが…。
3位『ポピーのためにできること』ジャニス・ハレット
あらすじ
イギリスの田舎町にある劇団を主宰するマーティンは、劇団員たちに2歳の孫娘ポピーが難病にかかっていることを伝える。特別な治療をする高額な医療費のために、町をあげて募金活動がはじまった。
しかし、このことが良からぬ事件を引き起こしてしまい。関係者が残した大量のメールや供述調書、新聞記事などの資料の山から導き出される意外な真相とは…。
おすすめポイント
稀な難病を患っている2歳の孫娘ポピーの高額な治療費を集めるため、アマチュア劇団の主宰であるマーティンは劇団員たちに寄付を募るメールを送った。やがて、この募金活動が思わぬ悲劇を巻き起こす。
メールやメッセージアプリでのやり取りが、本作のほとんどを占めており、書簡体小説のような構成となっている。2人の司法修習生に与えられた課題をとおして、彼らとともに事件の謎解きを体験できる物語。
2位『殺しへのライン』アンソニー・ホロヴィッツ
あらすじ
刊行を控えた『メインテーマは殺人』のプロモーションのために、探偵ホーソーンと作家ホロヴィッツはチャンネル諸島のオルダニー島で開催される文芸フェスに参加することに。
なんとなく不穏な空気が漂うなかで、フェス関係者のひとりが不可解な状況で殺されてしまう。島では送電線敷設計画をめぐり島民が対立しており、フェス参加者たちにも不審なところが見られ…。
おすすめポイント
文芸フェスに参加するため訪れたオルダニー島で、関係者のひとりが殺害されてしまう。被害者は椅子に手足をテープで縛られていたが、右手はなぜか自由なままであった。
一癖も二癖もある人たちが集うなかで、参加者すべてに動機がある状態での推理がはじまる。誰もがあやしく思える状況で、いかに参加者たちの裏の顔を暴きだせるか、という純粋な犯人探しを愉しめる作品。
1位『われら闇より天を見る』クリス・ウィタカー
あらすじ
カリフォルニア州の海沿いの町ケープ・ヘイヴン。30年前にひとりの少女が命を落とした事件は、いまだに町に暗い影を落としている。世の理不尽に抗う日々をおくる自称「無法者」の少女ダッチェスと、親友を自らの証言で刑務所に送ったことを悔いている警察署長ウォーク。
そして、刑期を終えた男が町に帰ってくる。彼の帰還はかりそめの平穏を崩して、ダッチェスとウォークを巻き込んでいく。やがて、新たな悲劇がおこり…。
おすすめポイント
30年前のひとりの少女が亡くなった事件から、歪んだ人生を歩むことになった者たち。心に傷を抱えながら、負のスパイラルから抜け出せずにいる人びとの葛藤が描かれていく。
自分を守るため「無法者」となった少女ダッチェスと、過去に囚われた警察署長ウォークを軸にして、閉鎖的な町での人間模様が紡がれる。不幸に抗いながら成長していく少女の姿に、心を揺り動かされるものがある物語。
まとめ
どうですか、気になった書籍は見つかりましたか?
この記事を通して、少しでもあなたの読書生活が有意義なものになったら幸いです。
それでは、まったです。 (‘◇’)ゞ
【歴代リンク】このミステリーがすごい!
年代別 一覧 |
---|
2023年2022年2021年2020年 |
2019年2018年2017年2016年2015年2014年2013年2012年2011年2010年 |
2009年2008年2007年2006年2005年2004年2003年2002年2001年2000年 |
1999年1998年1997年1996年1995年1994年1993年1992年1991年 |
1989年1988年 |
【30/20/10周年】このミステリーがすごい!
コチラの記事もどうぞ
おすすめ記事
コメント