こんにちは! ネイネイ(@NEYNEYx2)です。
2023年本屋大賞が決定しました。今回は、そんな本屋大賞の各作品のあらすじをご紹介します。
まだ、読まれていない本があれば、これを機に読んでみてはいかがでしょうか。
発表時期
本屋大賞 ノミネート作品発表:1月20日(金)
本屋大賞、翻訳小説部門、発掘部門の発表:4月12日(水)
【歴代ランキング】本屋大賞
年代別 一覧 |
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2023年本屋大賞が決定!各作品のあらすじ紹介
対象作品
2021年12月~2022年11月の作品が対象
2023年本屋大賞
10位『#真相をお話しします』結城真一郎
あらすじ
家庭教師の仲介営業をおこなっている大学生が、とある家族の異変に気づいてしまい…。(「惨者面談」)不妊に悩む夫婦がやっと授かった我が子だったが、予想だにしない展開が待っていて。(「パンドラ」)子供4人だけの島で、僕たちはiPhoneを手に入れて「ゆーちゅーばー」を目指すことに。しかし、ある事件によって島の人びとがよそよそしくなっていき…。(「#拡散希望」)
現代の日本を映し出しながら、緻密な構成と予想もつかない「どんでん返し」がまっている珠玉の5篇。
おすすめポイント
5話からなる短編小説で、マッチングアプリやリモート飲み会、YouTuberにと、ネット時代の今の世を描きながら謎解きにワクワクさせられる。
散りばめられた伏線に考えを巡らせつつも、緻密に練られた構成に騙されてしまう物語。
9位『川のほとりに立つ者は』寺地はるな
あらすじ
若くしてカフェの店長をする清瀬は、一本の電話を受ける。恋人の松本がケガをして、病院に運ばれ意識不明だという。向かった病院で、松本の友人である岩井も一緒にケガをし、喧嘩をしていたようだと知らされる。
数ヶ月ぶりに訪れた松本の部屋で、清瀬は彼が隠していたノートを見つけた。そこには、彼が自分にずっと隠していた秘密が書かれていて…。
おすすめポイント
恋人の隠し事が原因ですれ違ったまま、彼が意識不明となってしまう。そのことをきっかけに、彼が隠していた3冊のノートを見つけ、状況が一変していく。
これが「普通」と思うことの危うさを考えさせられる。見た目ではわからない困難を抱えている人にとっては、普通の基準は変わってしまう。事情を抱えた人とのかかわりを通して、偏見の痛みと心に寄り添うことの大切さが胸に響いてくる物語。
8位『宙ごはん』町田そのこ
あらすじ
育ててくれている『ママ』と、産んでくれた『お母さん』のふたりの母親がいる宙(そら)。ところが、パパが海外赴任することになり、産みの母である花野と暮らすことになる。
だが、お母さんは授業参観に来てくれないし、一緒にごはんも食べてくれない。すれ違う生活の中で、料理をとおして描かれる成長の姿が、どこまでも優しく心を温めてくれる物語。
おすすめポイント
育ての母と産みの母がいる宙。愛情をいっぱい注いでくれたママ・風海と離れ、イラストレーターの産みの母・花野と暮らしはじめる。複雑な人間関係のなかで、温かなごはんとともに成長していく。
ままらない人生のなかで、辛いことや哀しいことも多い。そんなとき、そっと寄り添って心温めてくれる想いのこもった料理。苦しいこともあるが、美味しいごはんを食べて、前を向いて生きていこうとする姿に明日への希望を感じられる物語。
7位『方舟』夕木春央
あらすじ
大学時代のサークルの仲間たちと従兄ともに山奥の地下建築をおとずれた柊一。きのこ狩りで迷っていた3人家族も合流することになり、地下建築の中で一夜を過ごすことになる。
そんな中、夜明けに発生した地震によって、扉が岩でふさがれてしまう。さらには、地盤に異変があり、水が流入しはじめて、およそ1週間で水没する。そんなとき、殺人事件がおこってしまい…。
おすすめポイント
地震によって地下建築に閉じ込めらた10人は、水没によるタイムリミット前に脱出方法を探っていくクローズドサークルもの。そんな密閉された空間で殺人事件がおき、お互いを疑いながら犯人探しと謎解きを迫られる。
疑心暗鬼になった者たちの息苦しさと、タイムリミットが迫ってくる緊迫感が伝わってくる。推理を重ねていき少しずつ真実に近づいていく展開と、その先に待ち受けている真相に驚きを隠せない作品。
6位『君のクイズ』小川哲
あらすじ
1000万円の賞金がかかった生放送のTVクイズ番組『Q-1グランプリ』の決勝戦に進んだ三島玲央。次の問題に正解すれば優勝となる場面で、まだ1文字も問題が読まれる前に、対戦相手の本庄絆がボタンを押して優勝した。
なぜ彼は問題が読まれていないのに正解できたのか? 結果に納得できない三島は、彼のこれまでの過去を調べ、 真相を解明しようとするが…。
おすすめポイント
クイズ番組の決勝で、1文字も読まれていないクイズ問題に正解されて負けた三島。なぜ彼は正解できたのか、やらせではないのか。不可解な謎に三島が挑んでいく。
真相を解明するなかで、彼のこれまでの人生が語られる。クイズプレーヤーの思考や人間性が垣間見えることで、競技クイズとしての奥深さと、ふたりのクイズへの向き合い方に魅せられてしまう作品。
5位『月の立つ林で』青山美智子
あらすじ
長らく務めた病院をやめた元看護師、売れてないが夢を諦めきれない芸人、娘や妻との距離が微妙に変わってきた二輪自動車整備士、早く親から離れたいと願っている女子高生、仕事は軌道にのったが家族とのバランスが不安なアクセサリー作家。
つまずいてばかりの日常で、それぞれが耳にするのはタケトリ・オキナという男のポッドキャスト「ツキない話」だった。月にまつわる物語に心を寄せながら、新しくてかけがえのない毎日を紡いでいき…。
おすすめポイント
うまくいかない日々を過ごす男女たちが聴いているポッドキャスト。心の傷を癒やされ、大切なものに気づき、新しい一歩を踏みだしていく。
登場人物たちの心情も月のように満ち欠けを繰り返し、悩みながらも少しずつではあるが前に進んでいく。月とポッドキャストが紡ぎだす見えないつながりに、じんわりと心を温かめられる短編集。
4位『爆弾』呉勝浩
あらすじ
ある夜、たわいない傷害事件で、スズキタゴサクという冴えない中年男が捕まった。ただの酔っ払いが暴れただけと見くびっていた警察だが、スズキは取調べのさなかに「十時に秋葉原で爆発がある」と予言した。
当初、警察も相手にしていなかったが、スズキの予言どおりに爆発が発生する。状況が一変するなかで、スズキは「ここから三度、次は一時間後に爆発します」と予言を続ける。はたして、警察は爆発を止めることができるのか…。
おすすめポイント
冴えない見た目のスズキタゴサクという男が捕まり、取り調べ中に都内で発生する「爆弾」を予告。やがて、スズキと警察による頭脳戦へと発展していく。
スズキの狙いが何なのかが気になりつつも、迫りくる爆発のタイムリミットから目が離せなくなってしまう。今の日本でも起こってしまいそうな事件に惹きつけられ、読み手の心の奥底をえぐりながら考えさせられる物語である。
3位『光のとこにいてね』一穂ミチ
あらすじ
小学2年のとき、古びた団地の片隅で彼女と出会った。わたしと彼女は、すべてが違った。着るもの、食べもの、住んでる世界も。それでも不思議と、彼女が笑うと、わたしも笑顔になれた。
ずっと一緒にはいられなくても、この一瞬がずっと続くことを祈っている。運命に導かれて、そして引き裂かれ、ひとつの愛に惑うふたりの四半世紀の物語。
おすすめポイント
とある団地で出会った結珠と果遠のふたりの少女。なにもかも違うはずなのに、お互いに惹かれ合いながらも、運命に翻弄されて出会いと別れを繰り返していく。
7歳、15歳、29歳と出会いを繰り返す、ふたりの女性の愛か友情かもわかからない感情と絆。「光のとこにいてね」に込められた想いに、心を揺り動かされる作品。
2位『ラブカは静かに弓を持つ』安壇美緒
あらすじ
幼いとき、チェロ教室の帰り道である事件にあってから、深海の悪夢に囚われながら生きてきた橘。そんなある日、上司の命令により音楽教室への潜入調査という業務をすることになった。
生徒に扮して、著作権法の演奏権を侵害している証拠をつかむことが目的だ。身分を偽って、チェロ講師・浅葉のレッスンに通いはじめた。音楽を奏でる歓びを知り、彼の心の傷を癒していくのだが、法廷に立つ日が迫ってきて…。
おすすめポイント
音楽著作権を管理する団体の職員である橘は、ミカサ音楽教室への潜入調査を上司から命じられる。それは、レッスンを受けながら、著作権法の演奏権を侵害していないかを調べるためだった。
スパイとして潜り込んだ音楽教室で、熱心な指導をする先生や教室の仲間たちと出会い、音楽を奏でる歓びに目覚めていく。音楽に魅了されながらも、潜入という裏切りに葛藤する橘の姿に、心を揺り動かされ余韻に浸ってしまう物語。
1位『汝、星のごとく』凪良ゆう
あらすじ
瀬戸内の島で生まれ育った高校生の暁海(あきみ)と、男なしでは生きていけない母にふりまわされ島に転校してきた櫂(かい)。お互いに孤独と欠落を抱えていた2人は、惹かれ合い、すれ違い、そして少しずつ成長していくが…。
生きることの自由さと幸せのあり方について描き出し、ひとつではない愛の物語を紡がれる。
おすすめポイント
17歳から15年にも及ぶ、暁海と櫂のふたりの恋愛とともに、思うようにいかない苦難に満ちた人生が描かれる。互いに惹かれあっていたはずの2人が、歳月を重ねるにつれ少しずつすれ違い、それぞれの人生を選択していく。
ふたりの恋愛をとおして、自分が生きたいと思う人生を歩むことの難しさと、選択の大切さを考えさせられる物語。
翻訳小説部門
2021年12月~2022年11月の作品が対象
2023年本屋大賞 翻訳小説部門
3位『グレイス・イヤー: 少女たちの聖域』キム・リゲット
あらすじ
16歳の少女たちの生死をかけた通過儀礼がいま、はじまる ガーナー郡に住む16歳のすべての少女は、危険な魔力を持つとされ、森の奥のキャンプへ一年間追放される。少女ティアニーが、謎に包まれた通過儀礼〈グレイス・イヤー〉でのサバイバルの果てに見た真実。
2位『プリズム』ソン・ウォンピョン
あらすじ
ひとつの恋が終わると、すぐに次の「愛する人」を見つけてしまうイェジン。「いい人」とよく言われるものの、他人と一定の距離を保つドウォン。離婚した元夫と、不毛な逢瀬を重ねつづけるジェイン。自らを危険人物とみなし、恋愛とは無縁な人生を歩んできたホゲ。
同じ建物で働くイェジンとドウォンは、休憩時間に互いを知るようになり、ジェインのベーカリーでアルバイトをするホゲは、オフ会でイェジンと知り合った。偶然四人が出会ったとき、ドウォンとジェインが十年ぶりの再会を果たし…。
1位『われら闇より天を見る』クリス・ウィタカー
あらすじ
カリフォルニア州の海沿いの町ケープ・ヘイヴン。30年前にひとりの少女が命を落とした事件は、いまだに町に暗い影を落としている。世の理不尽に抗う日々をおくる自称「無法者」の少女ダッチェスと、親友を自らの証言で刑務所に送ったことを悔いている警察署長ウォーク。
そして、刑期を終えた男が町に帰ってくる。彼の帰還はかりそめの平穏を崩して、ダッチェスとウォークを巻き込んでいく。やがて、新たな悲劇がおこり…。
おすすめポイント
30年前のひとりの少女が亡くなった事件から、歪んだ人生を歩むことになった者たち。心に傷を抱えながら、負のスパイラルから抜け出せずにいる人びとの葛藤が描かれていく。
自分を守るため「無法者」となった少女ダッチェスと、過去に囚われた警察署長ウォークを軸にして、閉鎖的な町での人間模様が紡がれる。不幸に抗いながら成長していく少女の姿に、心を揺り動かされるものがある物語。
まとめ
どうですか、気になった作品はありましたか?
まだ読んでいない作品があったら、この機会に読んでみてはいかがでしょうか。
それでは、まったです。 (‘◇’)ゞ
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