こんにちは! ネイネイ(@NEYNEYx2)です。
今回は、原書房より発行されている『2023本格ミステリ・ベスト10』の国内編&海外編のあらすじをご紹介します。
まだ、読まれていない本があれば、これを機に読んでみてはいかがでしょうか。
【歴代リンク】本格ミステリ・ベスト10
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『2023本格ミステリ・ベスト10』のあらすじ紹介【国内編&海外編】
対象作品
2021年11月~2022年10月の作品が対象
国内編
国内編
9位『仕掛島』東川篤哉
あらすじ
資産家だった岡山の名士が亡くなり、遺言書によって一族は瀬戸内の孤島に集められた。球形展望室を有した一風変わった別荘・御影荘で、遺言状が読み上げられる。
しかし翌朝、相続人の1人が無残にも死体となって発見されてしまう。折しも島は嵐によって外界から孤立する事態となる。そして、幽霊の目撃や、鬼面の怪人物がはびこる怪事が続発するのだが…。
9位『神薙虚無最後の事件』紺野天龍
あらすじ
大学2年の瀬々木白兎は、路上に倒れ込む女性・御剣唯と出会う。彼女が手にしていたのは、父である御剣大が20年前に記したベストセラー「神薙虚無最後の事件」であった。
未解決のままシリーズ完結となった、この作品の謎を解いてほしいと唯に依頼された、大学の「名探偵倶楽部」に所属する金剛寺。彼とともに白兎は、秘められた謎を解こうとするが…。
8位『捜査線上の夕映え』有栖川有栖
あらすじ
一見すると、ありふれた殺人事件のはずだった。大阪のマンションで、鈍器で殴り殺された男性が発見された。凶器は現場で見つかっている。死体は、クローゼットに置かれたスーツケースに詰め込まれていた。
異性関係のトラブルや金銭の貸し借りなど、複数の容疑者が浮上する。だが、アリバイが証明され、なかなか犯人を特定できずにいたのだが…。
おすすめポイント
どこにでもある事件だったはずが、防犯カメラやアリバイなどから捜査は行き詰まりかけていた。そこで、捜査本部は火村にアドバイスをもらおうとするのだが…。
容疑者が浮かび上がっても、なかなか真相にたどり着けずにいたが、後半になり雰囲気が一変する展開はさすがである。謎解きもさることながら、火村とアリスの掛け合いや、旅の情景が目に浮かんでくるエモーショナルな作品。
7位『入れ子細工の夜』阿津川辰海
あらすじ
古書の街にあらわれた探偵の秘密、「犯人当てミステリ」を大学の入試にした禁断の狂騒曲、?と真実が裏返り続ける入れ子細工の2人劇、コロナ禍に覆面レスラー大集合で本人確認できずに…。
個性的でありながら、ひねりの効いた本格ミステリを堪能できる四編。
5位『#真相をお話しします』結城真一郎
あらすじ
家庭教師の仲介営業をおこなっている大学生が、とある家族の異変に気づいてしまい…。(「惨者面談」)不妊に悩む夫婦がやっと授かった我が子だったが、予想だにしない展開が待っていて。(「パンドラ」)子供4人だけの島で、僕たちはiPhoneを手に入れて「ゆーちゅーばー」を目指すことに。しかし、ある事件によって島の人びとがよそよそしくなっていき…。(「#拡散希望」)
現代の日本を映し出しながら、緻密な構成と予想もつかない「どんでん返し」がまっている珠玉の5篇。
おすすめポイント
5話からなる短編小説で、マッチングアプリやリモート飲み会、YouTuberにと、ネット時代の今の世を描きながら謎解きにワクワクさせられる。
散りばめられた伏線に考えを巡らせつつも、緻密に練られた構成に騙されてしまう物語。
5位『月灯館殺人事件』北山猛邦
あらすじ
「本格ミステリの神」と称される、作家・天神人が所有する「月灯館」。そんな館に招かれた、新進気鋭の若手ミステリ作家たちが執筆活動にいそしんでいる。
冬至の夜におこなわれた晩餐会で、突如として響きわたるカセットテープの声とともに、本格ミステリ作家たちによる連続殺人が巻き起こってしまう…。
4位『名探偵に甘美なる死を』方丈貴恵
あらすじ
世界でも名のあるゲーム会社・メガロドンソフトから依頼を受けて、VRミステリゲームのイベント監修をすることになった加茂冬馬。試遊会に招かれたのは、8名の「素人探偵」。
しかし、イベントは一転して殺戮ゲームへと変貌してしまう。生き延びるために、VR空間と現実世界でおきる殺人事件を解き明かすしかすべがない。はたして生死を賭けたゲームの行方は…。
3位『録音された誘拐』阿津川辰海
あらすじ
大野探偵事務所の所長である大野糺がさらわれた。耳が良いだけの助手・山口美々香は、音を手がかりに微妙な違和感を聞き逃さずに真実へと迫るのだが。
誘拐犯vs探偵たちの緊迫した攻防、二転三転する真相はどこに向かうのか…。短編集「透明人間は密室に潜む」に収録された「盗聴された殺人」の続編。
おすすめポイント
大野探偵事務所の所長が誘拐され、耳の良さを頼りにして助手の美々香が事件を追っていくなかで、その裏にある15年前のとある事件との繋がりが交錯していく。
聴力を手がかりにし、犯人グループとの息詰まる対決に魅せられ、先の読めない展開に本格ミステリー堪能できる物語。
2位『方舟』夕木春央
あらすじ
大学時代のサークルの仲間たちと従兄ともに山奥の地下建築をおとずれた柊一。きのこ狩りで迷っていた3人家族も合流することになり、地下建築の中で一夜を過ごすことになる。
そんな中、夜明けに発生した地震によって、扉が岩でふさがれてしまう。さらには、地盤に異変があり、水が流入しはじめて、およそ1週間で水没する。そんなとき、殺人事件がおこってしまい…。
おすすめポイント
地震によって地下建築に閉じ込めらた10人は、水没によるタイムリミット前に脱出方法を探っていくクローズドサークルもの。そんな密閉された空間で殺人事件がおき、お互いを疑いながら犯人探しと謎解きを迫られる。
疑心暗鬼になった者たちの息苦しさと、タイムリミットが迫ってくる緊迫感が伝わってくる。推理を重ねていき少しずつ真実に近づいていく展開と、その先に待ち受けている真相に驚きを隠せない作品。
1位『名探偵のいけにえ』白井智之
あらすじ
数々の奇跡をおこすジム・ジョーデンを教祖とする、新興宗教の信者たちが暮らす南米の集落。調査に行ったまま戻らない助手の有森りり子を心配して、探偵の大塒宗は教団の本拠地へと向かった。
だが、向かった先で調査員たちが一人また一人と不審な死を遂げていく。人の仕業には思えない状況での殺人であるが、病気も怪我も存在せず、失われた四肢さえ蘇ると「奇蹟」を信じている人たちがいる中で、はたして事件の真相を追求することができるのか…。
おすすめポイント
新興宗教の調査に赴いて戻らない助手を心配して、怪しい噂が絶えないジョーデンタウンへと向かった私立探偵の大塒。そこで彼が遭遇するのは、奇妙すぎる殺人事件の数々だった。
奇蹟を信じる信者たちがいる集落で、次々と巻き起こる不審死。奇蹟を信じる人たちに、私立探偵の大塒はロジカルな推理を繰り広げていく。実際の事件をモチーフにし、多重解決ものを利用した構成や、細部に散りばめられた推理に必要な手がかりには目を見張るものがある作品。
海外編
海外編
10位『辮髪のシャーロック・ホームズ』莫理斯
あらすじ
19世紀の名探偵シャーロック・ホームズがもしも、ビクトリア朝時代の英国人ではなくて、清末の時代に生きた中国人だとしたら。そして、難事件の数々を解決したのがロンドンではなく、東のはての植民地香港だったらとしたら。
ホームズとワトソンと同じ時代を生きた、中国人の福邇(フー・アル)と華笙(ホア・ション)。舞台を香港とした、ミステリーでありながら、歴史小説としても読み応えのあるパスティーシュ作品。
8位『ヨーク公階段の謎』ヘンリー・ウェイド
あらすじ
ヨーク公記念柱のそばの階段で、銀行家が背後から駆けてきた男と衝突する。その数分後に、別の場所で銀行家は息を引き取った。動脈瘤を患っていたのと、激突のショックによるものと診断されていたが、自然死をくつがえす決定的な証拠が見つかる。
犯罪の可能性も浮上するなかで、ロンドン警視庁のジョン・プール警部は、根気強い地道な捜査をしていく。やがて、この怪事件の真相に迫るのだが…。
8位『デイヴィッドスン事件』ジョン・ロード
あらすじ
トラックの荷台に乗っていたヘクター・デイヴィッドスン卿が、別荘へ移動している最中に殺害される。また、積み込んだはずのケースもなくなっていた。
数学者のプリーストリー博士は、この難事件の真相を追究していくのだが、仕組まれた大いなる罠をはたして暴けるのか…。
7位『優等生は探偵に向かない』ホリー・ジャクソン
あらすじ
もうすぐ18歳になる高校生のヒップは、友人から失踪した兄ジェイミーの行方を探してほしいと頼まれた。事件性がないと判断した警察は取り合ってくれず、ピップは関係者へのインタビューやSNSなどの情報をもとに、失踪時の足取りを探っていく。
やがて、ピップの鋭い推理によって、単純だと思えた事件の恐るべき真相がわかり…。
おすすめポイント
友人の兄ジェイミーが失踪して、相談を持ちかけられた高校生の少女ヒップ。よくある家出だと思って取り合わない警察を尻目に、彼女は周囲への取材とSNSを駆使して、ジェイミーの行動を追っていく。
前の事件での傷が癒えぬまま友人の頼みを引き受けるピップだが、失踪者の命や家族への配慮など、重くるしい雰囲気のなかでも、突き進んでいく彼女の姿に惹きつけられてしまう物語。
6位『名探偵と海の悪魔』スチュアート・タートン
あらすじ
ときは17世紀、インドネシアのバタヴィアからオランダへ向かう帆船ザーンダム号。そんな船に乗ろうとしていた名探偵サミー・ピップスと助手アレントたちに、血染めの包帯男が「船は呪われ、乗客は破滅する」と予言する。
その後、男は炎に包まれて死んだ。そして、帆に悪魔〈トム翁〉の印が黒々と浮かび上がりったりと、怪事件が次々とまきおこる。元兵士の助手アレントは、総督夫人サラの手助けのもと捜査をはじめるのだが…。
5位『死まで139歩』ポール・アルテ
あらすじ
公園で出会った女は、暗号めいた言葉を残してロンドンの夜に消えた。毎日、白紙の手紙を運ぶだけの謎の仕事に雇われた男。ツイスト博士のもとに寄せられた、この2つの事件には「しゃがれ声」の怪人が登場する共通点があった。
調査をはじめた博士は、怪人の電話に導かれて、郊外にある無数の靴で埋め尽くされた異様な屋敷へとたどり着いた。さらに、密室の中から埋葬されたはずの屋敷の主人の死体があらわれて…。
4位『ロンドン・アイの謎』シヴォーン・ダウド
あらすじ
巨大な観覧車ロンドン・アイに乗るため出かけた、12歳のテッド、姉といとこのサリム。見知らぬ男からチケットを1枚もらったので、サリムは大勢の乗客とともに観覧車のカプセルに乗り込こんだ。
しかし、一周して戻ってきた乗客の中にサムリの姿はなかった。閉ざされた観覧車から、どうやって消えたのか?大人顔負けの論理を駆使しながら、少年テッドが謎解きをするが…。
3位『キュレーターの殺人』M・W・クレイヴン
あらすじ
クリスマスの英国カンブリア州で、切断された人の指がそれぞれ別の場所から発見された。1つ目はプレゼントのマグカップのなか、2つ目はミサがおこなわれた教会から、そして精肉店の店内で。
3つの現場には、「#BSC6」という謎の文字列があった。刑事ポーたちは捜査に乗り出すのだが、この連続殺人の背後に潜んでいる巨悪「キュレーター」のことをまだ知らないでいた…。
2位『殺しへのライン』アンソニー・ホロヴィッツ
あらすじ
刊行を控えた『メインテーマは殺人』のプロモーションのために、探偵ホーソーンと作家ホロヴィッツはチャンネル諸島のオルダニー島で開催される文芸フェスに参加することに。
なんとなく不穏な空気が漂うなかで、フェス関係者のひとりが不可解な状況で殺されてしまう。島では送電線敷設計画をめぐり島民が対立しており、フェス参加者たちにも不審なところが見られ…。
おすすめポイント
文芸フェスに参加するため訪れたオルダニー島で、関係者のひとりが殺害されてしまう。被害者は椅子に手足をテープで縛られていたが、右手はなぜか自由なままであった。
一癖も二癖もある人たちが集うなかで、参加者すべてに動機がある状態での推理がはじまる。誰もがあやしく思える状況で、いかに参加者たちの裏の顔を暴きだせるか、という純粋な犯人探しを愉しめる作品。
1位『ポピーのためにできること』ジャニス・ハレット
あらすじ
イギリスの田舎町にある劇団を主宰するマーティンは、劇団員たちに2歳の孫娘ポピーが難病にかかっていることを伝える。特別な治療をする高額な医療費のために、町をあげて募金活動がはじまった。
しかし、このことが良からぬ事件を引き起こしてしまい。関係者が残した大量のメールや供述調書、新聞記事などの資料の山から導き出される意外な真相とは…。
おすすめポイント
稀な難病を患っている2歳の孫娘ポピーの高額な治療費を集めるため、アマチュア劇団の主宰であるマーティンは劇団員たちに寄付を募るメールを送った。やがて、この募金活動が思わぬ悲劇を巻き起こす。
メールやメッセージアプリでのやり取りが、本作のほとんどを占めており、書簡体小説のような構成となっている。2人の司法修習生に与えられた課題をとおして、彼らとともに事件の謎解きを体験できる物語。
まとめ
どうですか、気になった書籍は見つかりましたか?
この記事を通して、少しでもあなたの読書生活が有意義なものになったら幸いです。
それでは、まったです。 (‘◇’)ゞ
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