こんにちは! ネイネイ(@NEYNEYx2)です。
2022年本屋大賞ノミネート作品が発表されました。今回は、そんな本屋大賞ノミネート作品の各あらすじをご紹介します。
まだ、読まれていない本があれば、これを機に読んでみてはいかがでしょうか。
発表時期
本屋大賞 ノミネート作品発表:1月20日(木)
本屋大賞、翻訳小説部門、発掘部門の発表:4月6日(水)
【歴代】本屋大賞ノミネート作品
年代別 一覧 |
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2022年本屋大賞ノミネート作品のあらすじ紹介
対象作品
2020年12月~2021年11月の作品が対象
(作品名五十音順)
2022年本屋大賞ノミネート作品
『赤と青とエスキース』青山美智子
あらすじ
留学先のメルボルンで女子大生のレイは、現地に住んでいる日系人のブーと恋に落ちた。しかし、レイの帰国の日が刻々と近づいている。そんな2人は「期間限定の恋人」として付き合いはじめるのだが…。(「金魚とカワセミ」)
1枚の「絵画(エスキース)」が織りなす、さまざまな人びとの恋を紡いだ短編集。
おすすめポイント
メルボルンで出会ったレイとブーの期限付きの恋からはじまる、第1章からなる4つの作品集。それぞれが順風満帆な人生ではないながらも、もがきながら前に進んでいく姿に自分の人生を重ねて共感してしまう。長い年月を旅する絵画がそっと寄り添う人びとの縁が、読者の心のを優しく包み込んでくれる。
「エスキース」という1枚の絵画をめぐり、浮かび上がる色とりどりの愛の形に、じんわりと心を温められる作品集。
『硝子の塔の殺人』知念実希人
あらすじ
雪深き森で、キラキラ輝く硝子の塔。ミステリーマニアである大富豪の呼びかけで、刑事、霊能力者、小説家、編集者たちゲストが招かれた。やがて、この館で次々とおきる惨劇に巻き込まれていく。
館の主人が毒殺され、ダイニングでは血塗れの遺体があり、謎めいたメッセージが血文字で記されていた。この謎を追うのは名探偵の碧月夜と医師の一条遊馬だが、はたしてその真相とは…。
おすすめポイント
雪に閉ざされた山奥にたたずむガラス張りの奇妙な塔。ミステリをこよなく愛する大富豪によって、集められたゲストたちの前で惨劇が繰り返される。クローズドサークル、連続密室殺人や暗号、読者への挑戦にと、これでもかと詰め込まれた謎に夢中にさせられてしまう。
雪崩により孤立した館で、繰り広げられる謎の数々に挑んでいく名探偵と医師に、著者の本格ミステリー愛を感じさせる物語。
『黒牢城』米澤穂信
あらすじ
天正6年の冬、本能寺の変より4年前。織田信長に謀反して、有岡城にこもっていた荒木村重。だが、城内で起きるさまざまな難事件に翻弄されていた。
動揺する人心を落ち着かせようとする村重は、土牢に幽閉していた織田方の軍師である黒田官兵衛に謎を解くよう求める。事件の裏に潜んでいる謎に挑む、戦国ミステリーがここにはじまる。
おすすめポイント
信長に反旗をひるがえした荒木村重は、有岡城に籠っていたが奇妙な事件が起きはじめた。牢に囚われていた黒田官兵衛が安楽椅子探偵役となり、解決の糸口を村重にあたえることに。長期化する籠城により城内にただよう不穏な空気と、領主としての苦悩や孤独が伝わり、戦国時代のヒリヒリする緊迫感を感じさせる。
村重vs官兵衛という2人の心理戦や、独自の解釈で歴史の謎を紐解いていく物語に、読み応えのある作品。
『残月記』小田雅久仁
あらすじ
全体主義による独裁国家となった日本。「月昂」という感染症をわずらった男の数奇な運命と、その傍らで生きる女との一途な愛を描いた表題作。(「残月記」)
「月」をモチーフに、底が知れない想像力が構築した異世界へと誘われる全3編を収録。そこに足を踏み入れたら、もう現実世界には戻ることはできない…。
おすすめポイント
月にまつわる3編が描かれる本作。表題作の「残月記」で語られるのは、流行りの感染症に冒された男が運命に翻弄されながらも、懸命に生きていくさまが描かれる。著者の類まれな想像力をもって描かれる非現実の世界に惹きつけられ、現実との境目がわからなくなる錯覚に陥り、不思議な読書体験を味わうことになる。
夜空に輝くあやしい月の魔力に魅せられ、ダークファンタジーの世界に心ゆくまで浸れる3つの短編集。
『スモールワールズ』一穂ミチ
あらすじ
子供ができずに悩んでいる主婦が、家庭に恵まれない少年と出会う。(「ネオンテトラ」)出戻ってきた魔王のような姉とふたたび暮らすことになった高校生の弟。(「魔王の帰還」)兄を殺された被害者の妹と、加害者である男が手紙を交わし続ける。(「花うた」)
それぞれの苦しみと哀しみにそっと寄り添い、人生における喜怒哀楽を描きだす連作集。
おすすめポイント
誰しもが胸に秘密を抱え、今を生きている。そんな人びとのやるせない人生を描いた本作。思うようにいかない人生の光と闇にふれ、心をざわつかせたり、涙腺を緩められる。それぞれに違った余韻を味わいつつも、心を揺さぶられる。
家族という小さな世界をもがきながらも、自分の人生を生きていく姿が愛おしく感じられ、じんわりと心に沁みてくる6つの短編集。
『正欲』朝井リョウ
あらすじ
息子が不登校になってしまった検事の啓喜。学園祭の実行委員をしている大学生の八重子。ショッピングモールの寝具店で働く夏月。交わりのない彼らが、ある事件をきっかけに重なりあっていく。
だが、その繋がりは「多様性」を尊重しようとする今の時代において、ひどく不都合なものであった…。
おすすめポイント
「多様性」を重視する現代における、矛盾をあぶりだしていく本作。誰かにとって正しいとされることが、その裏では苦しんでいる人もいる。自分では想像しえない世界もあることを突きつけられ、物事の表面だけしか見ていなかったことを痛感させられる。
多数派からも、少数派からも、あふれてしまった人びとが抱える生きづらさに、「正しさ」とは何かを考えさせられる物語。
『同志少女よ、敵を撃て』逢坂冬馬
あらすじ
独ソ戦が激しさを増した1942年。18歳の少女セラフィマは、モスクワ近郊の村に母とともに狩りをして暮らしていた。ある日、ドイツ軍によって襲撃され村人たちは惨殺されてしまう。
ソビエト赤軍の女性兵士に救われた少女セラフィマは、復讐することを胸に秘め訓練を重ねていく。やがて、独ソ戦の分岐点となるスターリングラードの前線へと向かうのだが…。
おすすめポイント
ドイツ軍に母を殺された少女セラフィマは、同じような境遇の女たちが集められた訓練学校で、復讐のため経験を積んでいく。戦争の悲惨さを投げかけつつ、そのなかで懸命に生きる人びとの心情やおこないに、惹きつけられ一気読みされられる。
女性だけの狙撃小隊に配属された少女が、独ソ戦の過酷な状況のなかで葛藤しながらも、どう生きていくのかを描いた心を揺さぶられる物語。
『星を掬う』町田そのこ
あらすじ
ラジオ番組の賞金ほしさに、小学1年の夏休みに母とふたりで旅をした思い出を投稿した千鶴。 楽しかったはずの旅の後、彼女は母に捨てられていた。
そんなラジオの投稿を聞いて、自分を捨てた母の「娘」だという恵真から連絡がくる。千鶴は元夫から逃げるため「さざめきハイツ」に向かったが、そこには記憶と全く違う母の姿があり…。
おすすめポイント
元夫の暴力に怯える日々を送っていた千鶴。ひょんなことから、自分を捨てた母を含む4人での共同生活をすることになる。辛すぎる境遇のなかで、孤独を嘆きながら自分の人生を歩めずにいた千鶴。共同生活をとおして、母娘のわだかまりが少しずつほぐされていく姿に心を震わせる。
すれ違っていた母娘が22年ぶりに再会をはたしたことで、悩み葛藤しつつも自分の道を踏みだそうとするさまに、そっと背中を押してくれる作品。
『夜が明ける』西加奈子
あらすじ
「俺」が身長191センチのアキと出会ったのは、15歳の高校生のときだった。普通の暮らしを送っていた「俺」と、 母親からネグレクトを受ける吃音のアキ。ふたりに共通することなんて何もないのに、互いの存在がかけがえのないものになっていた。
大学を卒業したのち、「俺」は テレビ制作会社に就職し、 アキは劇団に所属することに。だが、焦がれて飛び込んだはずのその世界は理不尽ばかり。やがて、俺たちは心も身体 もボロボロになっていき…。
おすすめポイント
「俺」とアキラのふたりが、思春期の15歳から33歳になるまでの友情と成長の日々が描かれる。貧困家庭のつらさ、奨学金という借金、過重労働が当たり前の職場にと、現代社会の抱える闇が語られていく。自己責任という言葉で切り捨てられてしまう弱者たちの叫びが胸に突き刺さってくる。
深い闇のなかで、理不尽なこの世界に抗いながら生き抜こうとする2人の姿が、心に響くものがる作品。
『六人の嘘つきな大学生』浅倉秋成
あらすじ
急成長を遂げているIT企業「スピラリンクス」がおこなう初めての新卒採用。集まった募集者5000人から最終選考に残った6人の就活生には、課題としてグループディスカッションが課せられた。
6人は全員の内定を目指して交流を深めていくが、突如として内定者は1人になったことが告げられた。やがて、それぞれの「罪」が記された封筒がみつかり…。
おすすめポイント
IT企業の新卒を採用する最終選考に残った大学生6人の男女。内定を賭けたディスカッションで、それぞれの過去の罪が暴かれていく。表と裏の顔を覗かせながら、互いに駆け引きする心理戦にドキドキさせられる。
就活生たちのヒートアップする議論と、二転三転していく展開に、息をひそめながら夢中になってしまう作品。
まとめ
どうですか、気になった作品はありましたか? 大賞の発表は4月6日(水)に決まりますので、そちらも楽しみですね。
まだ読んでいない作品があったら、この機会に読んでみてはいかがでしょうか。
それでは、まったです。 (‘◇’)ゞ
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