こんにちは! ネイネイ(@NEYNEYx2)です。
今回は、宝島社より発行されている『このミステリーがすごい!2021年版』の国内編&海外編のあらすじをご紹介します。
まだ、読まれていない本があれば、これを機に読んでみてはいかがでしょうか。
【歴代リンク】このミステリーがすごい!
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このミステリーがすごい!2021年版のあらすじ紹介【国内編&海外編】
対象作品
2019年11月~2020年10月の作品が対象
国内編
10位『不穏な眠り』若竹七海
あらすじ
刑務所を出所する女性を迎えにいくというはずだったのだが…。(「水沫隠れの日々」)葉村の働いている書店で、「鉄道ミステリフェア」の目玉として借りていた、弾痕のあるABC時刻表が盗まれた。本の行方を追うなかで予期せぬ展開が…。(「逃げだした時刻表」)相続で引き継いだ家にいつのまにか居座り、そこで亡くなった知人の女を捜してほしいと依頼があり。(「不穏な眠り」)
有能であるが不運すぎる女探偵である葉村晶シリーズ。
おすすめポイント
吉祥寺にあるミステリ専門書店でアルバイトをしながら、白熊探偵社の調査員として働いている40代半ばの葉村晶。事件に潜む人間の心の闇にドキッとさせられながらも、不運にもめげずに仕事をこなしていく彼女から目が離せなってしまう。
仕事はできるが不運すぎる女探偵の葉村晶が繰り広げる4つの事件に、ユーモアとほろ苦さが癖になる作品集。
9位『暗約領域 新宿鮫11』大沢在昌
あらすじ
恋人の晶と別れ、信頼する上司である桃井をも失った新宿署刑事の鮫島は、失意のなかで捜査に没頭していた。そんなとき、北新宿のヤミ民泊で男の銃殺死体を発見した。身元不明で、手がかりはない。
一方で、国際的犯罪者の陸永昌は、友人の死を知り来日していた。その友人が、ヤミ民泊で殺された男であった。彼は闇のルートを駆使して、真相に迫ろうとするのだが…。
おすすめポイント
新しい上司の阿坂景子は、ルールを曲げないため行動に制限がかかるなかで、捜査をしいられる鮫島。大切なものを失い哀しみを抱えつつも、前に進むことをやめない鮫島から目が離せなくなる。
失意の中で、なにかを取り戻すかのごとく懸命に駆け抜けていく姿に、読み応えのあるハードボイルド小説を愉しめる作品。
8位『名探偵のはらわた』白井智之
あらすじ
名探偵の浦野灸に憧れて、浦野探偵事務所で働いている青年の原田亘こと「はらわた」。岡山にある寺で、6人の死者がでる放火殺人事件が発生した。
警察からの協力要請で、名探偵の浦野と助手のはらわたと共に捜査をはじめたが、事態は思わぬ展開になり…。
おすすめポイント
昭和の7つの事件をモチーフに、凶悪殺人犯たちが鬼となり蘇り、名探偵と対決することになる本作。奇抜な設定をいかしながら、細部にまで道筋をたて、切れ味のするどいトリックを堪能できる。また、助手から事件を通して成長していく主人公の姿は、微笑ましく思えてしまう。
人びとを震えあがらせた昭和の殺人鬼が現代に蘇る、という特殊設定ならではの仕掛けを存分に味わえる作品。
7位『欺瞞の殺意』深木章子
あらすじ
無実であるが自白をし服役していた元弁護士が、仮釈放されたのち「往復書簡」が事件の関係者に届いた。そのことで、事件は根底から崩れることとなる。
やがて、毒入りチョコレート事件をめぐり推理合戦が繰り広げられ、真相に近づいていくのだが…。
おすすめポイント
犯人として服役した元弁護士の治重。40年後、橙子のもとに、仮釈放した治重から事件の真相を記した手紙が届けられる。ふたりの往復書簡から推理合戦が繰り広げられ、一気に読み手を惹きつけていく。
解決したはずの毒入りチョコレート事件が、ひとつの手紙から思わぬ方向へと物語を導いていき、二転三転するストーリーに読み応えを感じられる作品。
6位『楽園とは探偵の不在なり』斜線堂有紀
あらすじ
2人以上殺した者は、天使によって地獄におとされる世界。探偵を営んでいる青岸焦は、大富豪の常木王凱に誘われて、天使が集まる常世島を訪れる。
だがそこで、おきないはずの連続殺人事件が発生してしまう。なぜ犯人は地獄におちず、犯行を続けられるのか。事件を解決すべく青岸は、謎の真相を追いかけていくのだが…。
おすすめポイント
天使が降臨し、2人以上殺した者は地獄に引きずり込まれる世界。そんな中で、孤島に集められた人びとが次々に殺される、連続殺人がおこる。神の存在に、正義とはなにかを問いただしつつ、世界の不条理を嘆いているようにも感じさせながら、この世界観ならではのトリックに魅入ってしまう。
特異な設定とクローズドサークルを掛け合わせて作り上げられた世界観を味わいながら、世の中の理不尽さを考えさせられる物語。
5位『アンダードッグス』長浦京
あらすじ
1996年の12月末、元官僚で証券マンの古葉慶太は、顧客の大富豪であるマッシモからある計画を託される。それは、中国返還直前の香港から密かに運ばれる国家機密を強奪せよというものであった。
しかし、古葉が合流した仲間たちは、国籍もバラバラな負け犬であった。そんな、負け犬たちと策謀の渦巻いている香港を駆け抜けていく。
おすすめポイント
返還前夜の香港でひょんなことから元官僚の古葉は、国際的な陰謀に巻き込まれてしまう。死が目の前を横切るなかで、二重三重の騙し合いがはじまり、誰が味方で誰が敵かまったくわからない。そんな状況で、奮闘する負け犬たちから目が離せなくなっていく。
記憶力だけしか取り柄のない元官僚が、香港の国家機密を強奪するため奔走する姿に、ハラハラが止まらないアクション小説。
3位『法廷遊戯』五十嵐律人
あらすじ
ロースクールに通って法曹の道をこころざす、久我清義と織本美鈴のふたり。 そんな彼らに、過去のできごとを告発する差出人のわからぬ手紙が届き、やがて周囲で不可解な事件がおきていく。
事件を解決するべく清義は、ロースクールの天才と称される結城馨に相談を持ちかける。真相に迫る3人であったが、事態は予期せぬ方向に動きだし彼らの運命を翻弄していくのだが…。
おすすめポイント
ロースクール内で流行っていた「無辜ゲーム」。学生同士での揉め事を模擬法廷にて争わせて、審判者に扮した結城が判断した犯人に罰をいい渡す。この前半の無辜ゲームが、後半に待ち受ける現実の法廷への伏線となり、過去のある事件へと繋がる展開に魅せられ引き込まれていく。
司法の抱える問題を浮かび上がらせ、制裁と救済を問いつつも、緻密に練られた構成と謎解きを堪能できる法廷ミステリー。
3位『Another 2001』綾辻行人
あらすじ
1998年の「災厄」から3年。春から夜見北中の三年三組に進級した比良塚想。数年おきに、クラスに「死者」がまぎれる現象に備え、前回の「災厄」を経験した見崎鳴の知恵を借りて対策する。
しかし、あることをきっかけに歯車は狂いはじめる。そして惨劇の幕が上がってしまう。理不尽な死への恐怖と深まる謎に、想と鳴が挑んでいくのだが…。
おすすめポイント
あのときから3年。たびたび恐るべき災厄に苛まれてきた夜見北中学の三年三組。再び迎えるあの年に、過去の経験を駆使して対策が練られるなか、またも理不尽な死がはじまってしまう。迫りくる恐怖に慄きながら、隠された真相から目が離せなくなる。
またしても降りかかる災厄に、ホラーとミステリーが絶妙に融合した読書体験を味わうことのできる一冊。
2位『透明人間は密室に潜む』阿津川辰海
あらすじ
透明人間が存在する世界でおきた密室殺人。(「透明人間は密室に潜む」)裁判員として集めれられた男女6人には意外な共通点があり。(「六人の熱狂する日本人」)脱出ゲームが開催されているクルーズ船内に閉じ込められてしまい…。(「第13号船室からの脱出」)
特殊設定の状況下において、巻き起こる事件を描いた4編の短編集。
おすすめポイント
バラエティに富んだ4編の短編からなる本作。透明人間がいる世界で繰り広げられる倒叙ミステリーや、裁判員たちの法廷劇があることから議論が思わぬ方向に進んでいくコメディに、船の上でおこなわれる脱出ゲームに事件を絡めた緻密なロジックを味わえる、色とりどりの短編集。
奇抜なアイデアを利用し、一味も二味も違う謎解きを体験することのできる、特殊設定ミステリーを詰め込んだ作品集。
1位『たかが殺人じゃないか』辻真先
あらすじ
昭和24年。学制改革により、男女共学の新制高校3年生になった風早勝利。たった1年だけ送ることになった高校生活。その夏に、勝利の属している推理小説研究会の顧問の勧めで、映画研究会と合同で1泊旅行をすることに。顧問と生徒の男女5名で近くの温泉へ向かった。
しかし、そこで密室殺人事件に遭遇してしまう。さらに夏休み最終日の夜に、台風が迫るなかで不可解な殺人事件がおきてしまった。那珂一兵に手助けてもらいながら、勝利はこの事件の謎に挑んでいく。
おすすめポイント
戦後まもなく始まった男女共学に戸惑いながらの高校生活。そんな初々しい生徒たちが、出かけた夏合宿で遭遇する殺人事件。戦争の爪痕がまだ色濃く残っている時代背景を感じながら、トリックや伏線へのこだわりを愉しめる。また、タイトルに込められた意味も一つの見どころになっている。
戦後の混乱する日本を体験してきた著者ならではの技巧を堪能しつつ、その時代を生きる生徒たちの青春を味わえる物語。
海外編
9位『三分間の空隙』アンデシュ ルースルンド、ベリエ ヘルストレム
あらすじ
コロンビア。子どもですら200ドルのために殺し屋になりたがる社会の暗部に、麻薬取締局に雇われた男が潜入していた。任務は麻薬犯罪ゲリラPRCの情報を米国に提供すること。
しかし特殊部隊を率いる米国下院議長がPRCに拉致されたとき、事態は思いもよらぬ急変を遂げる。潜入捜査員の命運はストックホルム市警のグレーンス警部に託された。
9位『あの本は読まれているか』ラーラ・プレスコット
あらすじ
冷戦下のアメリカ。ロシア移民の娘であるイリーナは、CIAにタイピストとして雇われるが、実はスパイの才能を見こまれており、訓練を受けてある特殊作戦に抜擢される。
その作戦の目的は、反体制的だと見なされ、共産圏で禁書となっているボリス・パステルナークの小説『ドクトル・ジバゴ』をソ連国民の手に渡し、言論統制や検閲で迫害をおこなっているソ連の現状を知らしめることだった。
8位『時計仕掛けの歪んだ罠』アルネ・ダール
あらすじ
15歳の少女3人の連続失踪事件を追うベリエル。目撃の通報を受けて急行するも、3度とも現場はもぬけの殻で、彼は苛立ちを募らせていた。事を荒立てたくない上司の警告をよそに、殺人事件だと確信し捜査に執念を見せるベリエルはやがて、それぞれの現場写真に映る不審な女に目をつける。緊迫の攻防、息を呑む逆転劇、衝撃の真相……。
7位『警部ヴィスティング カタリーナ・コード』ヨルン・リーエル・ホルスト
あらすじ
ラルヴィク警察の警部ヴィリアム・ヴィスティングが、失踪したカタリーナ・ハウゲンの行方を追い始めて二十四年がたっていた。事件が起きた十月十日、今年もヴィスティングは夫のマッティン・ハウゲンを訪ねたが、彼は不在だった。異例のことだった。
翌日、国家犯罪捜査局のアドリアン・スティレルが来訪する。スティレルはカタリーナ事件の二年前に起きたナディア・クローグ誘拐事件を殺人事件と見なして再捜査を始めていた。そしてその被疑者としてマッティンの名をあげた。
6位『天使は黒い翼をもつ』エリオット・チェイズ
あらすじ
ホテルで抱いた女は、三日して部屋を出るとき、俺と一緒だった。最初は、南へ向かう旅の途中で捨てるつもりだった。
だが、「悪い金なんてない」と言い放つ女には見るべきものがあった。俺には計画があった。一緒に脱獄するとき命を落とした仲間が残した、とびきりのヤマが。そして、計画には相棒が必要だ…。
5位『パリのアパルトマン』ギヨーム・ミュッソ
あらすじ
クリスマス間近のパリ。急死した天才画家の家で偶然出会った一組の男女、元刑事のマデリンと人気劇作家のガスパールは、画家が死の直前に描いたとされる未発見の遺作三点を一緒に探しはじめる。その捜索はやがて、画家を襲った悲劇の謎を探る旅へと変わり―。
絵に隠された秘密に導かれて突き進む二人を待ち受けていた、予想外の真相とは…。
4位『死亡通知書 暗黒者』周浩暉
あらすじ
ベテラン刑事が刺殺体となり発見された。それは18年前の事件の連続殺人鬼〈エウメニデス〉と同一の手口であった。法の裁きを免れた罪人をネットで募り、「死亡通知書」を送りつけてくるシリアルキラー。
挑戦状を受け取った刑事の羅飛は、〈エウメニデス〉を追い詰めるべく奔走していくのだが…。
3位『指差す標識の事例』イーアン・ペアーズ
あらすじ
1663年、クロムウェルが亡くなったのち、王政復古によりチャールズ2世の統治がはじまりしイングランド。そんなとき、オックスフォードで大学教師の毒殺事件がおき、世間の関心を集めていた。
当初はありふれた動機の事件と目されていたが、その裏には国家を揺るがしかねない驚くべき真相が隠されていたのだが…。
2位『ザリガニの鳴くところ』ディーリア・オーエンズ
あらすじ
1969年、ノースカロライナ州の沼地で、男の死体がみつかった。人びとは「湿地の少女」に疑いの目を向ける。
6歳で家族に見捨てられたカイアは、そのときから1人で生きていかねばいけなかった。村人たちに「湿地の少女」と呼ばれ蔑まれつつも、彼女は自然のままに生物が生きる「ザリガニの鳴くところ」へと思いをはせ静かに暮らしていたが…。
おすすめポイント
湿地の奥地でひとりで生きねばならなかった少女。孤独や貧困、人種差別を織り交ぜながら、過酷な環境を生き抜いていく彼女の成長は、読み手の胸に迫るものがある。また、自然のなかで生きる動植物の美しくも残酷さをあわせ持つ描写が彩りを添えている。
動物学者である著者が描きだす瑞々しい詩の数々に魅せられ、湿地でひとり暮らす彼女の人生に、心を揺さぶられる物語。
1位『その裁きは死』アンソニー・ホロヴィッツ
あらすじ
誠実なことで評判の弁護士が殺害される。現場の壁には、ペンキで乱暴に描かれた数字の「182」があった。被害者が殺される直前に残した謎の言葉。
脚本した『刑事フォイル』の撮影に立ち会っていたホロヴィッツは、元刑事の私立探偵であるホーソーンに、この奇妙な事件の捜査に引きずり込まれ…。
おすすめポイント
敏腕の離婚弁護士がワインのボトルで殴打され殺害された。そして、探偵ホーソーンにより捜査に引きずりこまれ、振り回されることになるホロヴィッツ。各所にヒントが散りばめられ、誰が犯人なのか読み手は謎解きに夢中にさせられる。また、著者の作家以外の脚本家としての活動をまじえ、現実と虚構をうまく融合させた独自の世界観は、見どころの一つになっている。
探偵ホーソーンと作者自身ホロヴィッツが謎に挑む、王道の犯人当てミステリーを心ゆくまで味わえる、『メインテーマは殺人』に続くシリーズ第2弾。
まとめ
どうですか、気になった書籍は見つかりましたか?
この記事を通して、少しでもあなたの読書生活が有意義なものになったら幸いです。
それでは、まったです。 (‘◇’)ゞ
このミステリーがすごい!2021年版 まとめ
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