こんにちは! 自分の学生生活と比べてしまったネイネイ(@NEYNEYx2)です。
今回は、「さよなら、田中さん」がベストセラーとなった、鈴木るりかさんの『14歳、明日の時間割』を読みましたので、あらすじや感想・レビューをご紹介します。
中学生の目線で語られるものが多いですが、学生はもちろん大人が読んでも、笑って、共感して、考えさせられる一冊です。
『14歳、明日の時間割』鈴木るりか【あらすじ&概要】
あらすじ
今回の舞台は、中学校。時間割に見立てた7編の短編で、鮮やかに現代人の苦悩、笑い、絆、友情、想いを描写。現役中学生の目を通して「生きる」ことについて大いに考えさせられます。
笑って笑って、ホロッと泣かせる、胸に迫る青春群像小説です。(「BOOKデータベース」より)
おすすめポイント
時間割になぞらえて全7編の短編で構成された物語。
学生生活におとずれる、悩み、焦り、孤独、そんなできごとを笑いありの語りで重くなりすぎないながらも、乗り越えるべき障害への向き合い方を教えられているようでもある。
悪気がない人
本人にはまったく悪気なくいっていることが、周りにとっては不快極まりない人っていますよね。 そんな存在として「お父さん」が描かれています。
そんな失言を連発するお父さんをいつもフォローするのが、母と娘の三木明日香でいつも憤慨しているのだとか。
「なんであんたがまき散らかした汚物を、私らが拾って歩かなきゃならんのよっ」
(P9より)
そんな母と娘のやり取りにおもわず笑ってしまいます。 そして、自分の親はどうだったろうな?っと考えを巡らせてしまうでしょう。
息さえできれば大丈夫
本書で一番心に残っている言葉に「息ができるならまだ大丈夫だ」というのがあります。 この意味が思いのほか深く心に響くものがありました。
「小学校の道徳の時間に、担任の先生が教えてくれたんだよ。トルコのことわざだって。『どんなに絶望的でひどい状況でも、息ができるならまだ大丈夫だ』って」
(P122より)
つらい現実に直面し不安に搔き立てられたとしても、生きていればなんとかできる。っと学ばせてくれるようでもある。
デッドゾーン
運動が苦手な星野茜がマラソン大会に向けて練習していたときに、苦しくなってもすぐに走るのをアドバイスを受ける。
「走り始めると、呼吸が苦しくなって、足が重くなるけど、これは一時的に酸素が不足するからだよ。デッドゾーンって言うんだけど」
(P200より)
デッドゾーンを越えさえすればラクになるときがくるのだとか。 まるで人生のようだと思えてくる。
苦しく辛い時期もある。 ただそこさえ乗り切ってしまえば、平坦な道がつぎにはまっていると。
自分の体をイジメぬくマラソンをとおして、まったく別の景色を見せられたようで、マラソンも悪くないかもと思えてきます。
感想・レビュー
中学生の視点で繰り広げられる考え方や想いにどこかしら共感するポイントが存在し、自身の学生時代と比較しながら青春の淡い記憶に思いをめぐらせる。
学校での苦悩、家庭の事情、苦手なことがら、小さい悩みから抗うことのできない悩みまでさまざまである。
それらを抱えながらも明日に向かうためにもがいている姿には、感慨深いものがある。
まとめ
学校の時間割になぞらえて語れる内容に考えさせられる物語。
自身の学生時代と比べて楽しんでみるのもいいかもしれませんね。
それでは、まったです。 (‘◇’)ゞ
『14歳、明日の時間割』のPV
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